〈えほん〉「雪の女王」原作 ハンス・C・アンデルセン 文/陶板画 南塚直子

(2023年1月10日付 東京新聞朝刊)

(長壁綾子撮影)

 隣り合った家の屋根裏部屋に住む男の子・カイと、女の子・ゲルダはとても仲良し。ある日、悪魔の鏡のかけらがカイの目に入り、心臓に刺さった。氷のように心が冷たくなったカイ。冬になり、雪の女王とそりに乗って、空高く昇っていく。悲しみにくれるゲルダはカイを捜す旅に出て…。

 愛と勇気の冒険物語。アンデルセン童話の名作の世界観を、陶板画で美しく、多彩な色で表現した。陶板画は陶土の板に針で絵を描き、素焼きした後、釉薬(ゆうやく)や絵の具をのせて、1200度で焼いたもの。雪は白い釉薬で表現した。

 1980円。小学館=電話03(5281)3555。