アナウンサーが直接指導 中学生がTOKYO MXで駅・バス内放送を収録【都営交通×東京すくすく 夏休みわくわくキャンペーン】
1日265万人の利用者への呼び掛け
アナウンス練習の前に、都交通局の中塚麻実さん(28)と佐久間佳乃子さん(25)が都営交通の仕事について説明しました。2人は地下鉄の駅でアナウンスなどを担当する「駅長」の経験者です。都営交通の電車やバスなどの利用者は1日265万人(2021年度)。佐久間さんは「毎日確実に運行するためにはお客さまの協力が不可欠で、安全やマナーの呼び掛けが大切。何万人にも声が届くというスケールの大きさを感じてください」と中学生たちに話しました。
続いて中学生たちは収録に備えて原稿を読む練習を始めました。田中アナウンサーは「口を大きく開けて大きな声を相手にぶつける気持ちで、いつもより2倍3倍ゆっくり読んでください」とアドバイス。中学生は初め緊張で声が小さかったですが、何度も読むうちにはっきり大きな声で読めるようになっていきました。
「が行」の言葉を読む直前に一瞬だけ小さく「ん」を入れることで聞きやすくなる発音方法「鼻濁音」も学びました。田中アナウンサーの原稿を読む声を聞いた文京区の中学1年生、冨善佑輝(とみぜん・ゆうき)さんは「たくさんの人の前であんなにハキハキと分かりやすく話せるのはすごい」とプロの技に驚いていました。
収録はMXの夜のニュース番組「news TOKYO FLAG」で実際に使われるスタジオで行われました。中学生は1人ずつ緊張した面持ちでスタジオに入り、普段アナウンサーが座っているいすに座りました。スタジオが映るモニター画面には自分の名前がアナウンサー名として表示され、テレビに出演したような気分を味わいました。
鼻濁音にも注意して、さあ本番収録!
スタジオに入る時はキョロキョロしていた中学生たちは、いざ収録が始まると集中した表情に。将来の夢はアナウンサーという世田谷区の中学2年生、鈴木勇吹(いぶき)さんは「鼻濁音も意識してゆっくり話しました。読んでいくうちに納得できる話し方になりました」と収録に手応えを感じていました。
「緊張したけど楽しかった」と笑顔で話したのは葛飾区の中学1年生、浅野結衣さん。「かまないように気を付けたけど、かんでしまった」と悔しそうでしたが「アナウンサーの仕事は面白そう」と興味を持ったようでした。収録を終えた中学生は田中アナウンサーから修了証書を手渡されました。
田中アナウンサーは「中学生はみんな予想を上回るうまさでした。緊張していても度胸がありました。アナウンサーや交通インフラの仕事に興味を持つきっかけになってもらえたらうれしいです」と話しました。
取材を終えて
子どもたちが真剣な表情で原稿を読み上げる姿を見ていると、私も幼い頃にアナウンサーを目指していたことを思い出しました。国語の授業で音読を先生にほめられたことがきっかけです。
イベントでは田中アナウンサーが子どもたち一人一人に良かった点を伝えていました。子どもにとって大人からほめられるのは自信になります。イベントが将来の夢を目指すきっかけになることを願いますし、私がかなえられなかった夢をぜひ、かなえてもらいたいです。
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