杉並区の公園が「原則禁煙、花火やボール遊びは条件付きOK」に 住民アンケートで新ルール、2025年3月まで試行

奥野斐、梅野光春 (2024年7月20日付 東京新聞朝刊)
 杉並区は7月から、区が管理する全ての公園を原則として禁煙とする運用を始めた。住民アンケートを基に利用ルールを変えた。新ルールでは、7月20日からの夏休み期間は、指定した公園での花火を条件付きで認める。2025年3月までを試行期間とし、意見を募る。

新しい公園ルールを知らせるポスター(杉並区提供)

自転車の練習も保護者が一緒ならOK

 杉並区が管理する公園、児童遊園、遊び場の約350カ所が対象。都立公園などは除く。今年1月に実施したアンケート(大人と子ども計960人が回答)では、大人の半数が全ての公園で禁煙を望み、花火については4割が「少人数で周囲に配慮すればOKにしてほしい」と答えた。

 こうした意見を踏まえ、新たなルールでは、分煙施設がある区内5カ所を除く全ての公園などで喫煙不可とした。これまでできなかったボール遊びは、柔らかいボールの利用、安全確保などの条件付きで可能になる。保護者が付き添い、乗るための練習をする場合は、自転車の乗り入れも認めた。

新しいルールを知らせるポスターが看板に貼られた公園(杉並区提供)

花火は夏休み期間 団体なら届け出を

 花火は、7月20日~8月31日の午後6~8時、区内の39の公園などに限り、手持ちに限って楽しめるようになった。大人を含む5人程度で楽しむ場合、届け出は不要。団体は杉並区のホームページの「公園で花火をする場合」のページから事前の届け出が必要となる。

 杉並区によると、花火ができるようになった最初の週末の今月21日には、10数公園で家族連れや団体が手持ち花火を楽しんでいた。ただ、時間外にやっているグループもあり、注意したという。区は花火は公園内の広場で楽しむように求めているが、8つの公園ではさらに園内で花火ができる場所を指定している。

 杉並区は花火ができる公園の見守りを強化する方針で、みどり公園課の大場将国課長は「公園を使う人も、近隣に住む人もお互いを思いやって利用してほしい」と話している。

千代田区も手持ち花火を解禁 

 千代田区も7月20日~9月8日の土、日曜日午後6~8時、東郷元帥記念公園(三番町)など計8カ所の公園などで手持ち花火を解禁する。昨年9月に公園2カ所で試行実施した際に「来年もやってほしい」といった声があったためという。区委託の係員を配置するほか、利用者にはバケツ持参や、ごみの持ち帰りなどを求める。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2024年7月20日に加筆