4兄弟の朝ごはん なぜ同じものを食べないのか…〈お父ちゃんやってます!加瀬健太郎〉
このほど、四男がトイレで用を足せるようになりました。「おちっこいってきまーちゅ」と言って、股間を手で押さえ、妻と僕が拍手喝采で見送る中、トイレにダッシュ。そっとのぞくと、便器のえらく端のほうに座り、悟ったような表情で用を足している。
「でたよ~、3びき」と大きな声。見にいってみると、うんこが3個。大きいのから指さして、「こっちがパパでちょ、こっちがママでちょ、こっちがうさぎ」。パパを一番立派なうんこにしてくれてありがとう。
夏休みは、子どもの昼ごはんという仕事が増える。給食のありがたみが身にしみる。大体うちはお米を朝5合、夜5合炊く。それに夏休みの間は、昼に麺をはさむことが多い。
たまには朝はパンにしたいのに、長男は、どこかの頑固じいさんみたいに米しか食べてくれない。次男は、ごま油とオリーブオイルが大好きで、小皿に入れた油を妖怪みたいになめている。三男は、肉を食べなくて、いつも納豆ごはん。納豆巻きをご所望する時もあり面倒くさい。四男は、卵かけごはん。みんな同じものを食べてくれたら楽なのにな、といつも思う。
お昼時、長男が部活から汗だくで帰ってきた。シャワーを浴びて、そのまま全裸で昼ごはんを食べようとするので、パンツぐらいはくように注意すると、「テーブルで見えないからいいでしょ」と長男。
この猛暑で食欲が落ちてる上に、フルチンの中1男子と食卓を囲むのは、お父さん、すっかり夏痩せしそう。
加瀬健太郎(かせ・けんたろう)
写真家。1974年、大阪生まれ。東京の写真スタジオで勤務の後、ロンドンの専門学校で写真を学ぶ。現在は東京を拠点にフリーランスで活動。最新刊は「お父さん、まだだいじょうぶ?日記」(リトルモア)。このほか著書に「スンギ少年のダイエット日記」「お父さん、だいじょうぶ?日記」(同)「ぐうたらとけちとぷー」(偕成社)など。13歳、10歳、6歳、2歳の4兄弟の父。これまでの仕事や作品は公式サイトで紹介している。
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