〈清水健さんの子育て日記〉25・合言葉は「パパとならなんでもできる!」 どんな夢でも、一番の応援団になりたい

(2020年9月18日付 東京新聞朝刊)

息子に甘える

「彼女」のラブレターにパパが照れる

 携帯電話に送られてきたビデオメッセージ。息子の彼女(?)からのラブレター。まだ5歳、幼稚園年長さんです。もちろん年齢は関係ありません、「好き」っていう気持ちには(笑)。

 そのメッセージがとにかくかわいくて、パパがなんだか照れてしまう。息子は冷静を保とうとしているけど、うれしさを隠しきれていない。素直に喜べばいいのに、照れることも覚えはじめました。

 コロナ禍で、遠出はできなかった夏休み。日帰りで恐竜博物館に。入場制限もあり、まだ「日常」ではないけれど、息子は、目をキラキラさせている。

 「化石」発掘体験コーナーがあって、担当の方に教わり、石を割る。説明では、「ほとんどの方が恐竜ではなくても、草だったり、木だったり、何かしらの化石を見つけて帰りますよ!」。担当の方の言葉が、石を割るも何も出てこない、ふたりを焦らせる。

博物館の体験コーナーで…見つけた!

 石が飛び散って目に入らないようにゴーグルをかけ、手袋もしている。暑さが倍になって、おそろいのTシャツに汗がにじむ。その光景を一緒にきていた、ばあちゃんがほほ笑ましく見ている。

 「パパとならなんでもできる!」が息子と僕の合言葉。制限時間ギリギリに石がきれいに割れて、何やら黒い跡。「担当の方に聞いてきて!」「うん!」。息子が走る。「これは葉っぱの化石だね!」

 帰りの車の中で大事そうにその石を抱えて、満足そうに眠る息子。その姿を見ていると、まだ、どこまで本気かわからないけど、今年の七夕の短冊に「恐竜博士になりたい」と書いた息子の夢をとことん応援してあげたくなる。さて、パパは何からしてあげたらいいのか。理系のお勉強だったりするのかな。

恐竜博士? 運動選手? ふくらむ夢

 そんな息子だけど、一緒に、バッティングセンターに行くと、まだ少し重くて長いバットを必死に振って、空振りすると悔しがって、ボールが当たると、「次はもっと遠くまで!」と負けん気をみせる。恐竜博士? 運動選手? パパの夢がふくらみます。

 毎日でもないし、長い時間でもないけど、一緒に「何か」をできるこの時間をめいっぱい息子と楽しみたい。隣にいてくれること、笑いあえること、親にならせてもらったことに感謝。どんな「夢」でもいい、息子の「好き」の一番の応援団でいてあげたい。

 葉っぱの化石はママの写真の前に飾る。「この石はなんだろ?」と思っているかな。 (フリーアナウンサー)