DVと虐待の連鎖、どう防ぐ? 柏で25日に講演会 心愛さん事件から考える

堀場達 (2020年1月15日付 東京新聞朝刊)
 子どもへの暴力を防ぐために活動している千葉県の東葛地域の市民団体「CAP(キャップ)なのはな」は1月25日、柏市の複合施設パレット柏で、虐待などを考え合う講演会を開く。ドメスティックバイオレンス(DV)被害女性の支援に取り組んでいるNPO法人代表の中島幸子さんが、虐待とDV対応を対策の両輪とする必要性について話す。

加担者になりかねない被害者「すべての暴力はつながっている」

 演題は「すべての暴力はつながっている 子ども虐待・DV・性暴力~被害者理解とその支援」。昨年1月、父親の暴行を受けていた野田市の小学4年生栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が死亡した事件を中心に、DVと虐待の連鎖をひもといていく。

 心愛さんの事件を巡っては、父親の暴行を止めなかったとして、傷害ほう助の罪が裁判で確定した母親が、自身も夫からDVを受けていたとされる。講演で中島さんは、暴力の加担者にもなりかねないDVや性暴力の被害者の心理状態から、当事者たちへの理解や支援を訴える。

 CAPなのはなは、これまで柏市で、評論家の荻上チキさんや作家の森田ゆりさんらから、いじめや虐待などをテーマに話を聞く機会を設けてきた。講演は午後1時半~3時半。参加費500円。問い合わせはCAPなのはな=電話070(6513)7087=へ。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年1月15日