東海村が新婚夫婦の転入に補助金、同性カップルも対象 最大20万円

保坂千裕 (2022年2月26日付 東京新聞朝刊)
 茨城県東海村は、39歳以下の新婚夫婦が村内に移住する費用を最大20万円補助する事業を4月から始める。若年層の転入を促して人口減少を抑える狙いで、同性カップルにも適用する。村によると、転入世帯への補助制度は県内の他の市町村にもあるが、同性カップルも含めた支援の例は確認されていないという。

会見する東海村の山田修村長

夫婦ともに39歳以下、結婚4年以内

 対象は、夫婦ともに39歳以下で結婚4年以内の世帯。茨城県の「いばらきパートナーシップ宣誓制度」で宣誓書を提出し、受領証の交付を受けた同性カップルも対象とする。いずれかが村外に居住し、村内に転入することが条件だ。

 山田修村長は25日の記者会見で、「出生者数は減っている。若い人に入ってきて、村で子育てしてもらいたい」と説明。同性カップルの扱いについては「SDGs(持続可能な開発目標)を意識しながら施策を考えていく中で対象者を広げた」と述べた。

 補助の上限は20万円で、村は年に40世帯の利用を見込む。引っ越し費用のほか、賃貸住宅の仲介手数料や住宅購入費に充てることができる。