〈坂本美雨さんの子育て日記〉2・鼻血が出そうにカワイイ!
お気に入りの1枚
スマホの中にもパソコンの中にも、おそろしい数の娘の写真があり、日々数十枚ずつ増えていきますが、その中でもお気に入りの1枚は、生後5カ月のころに撮ったパスポート写真。まだ腰がグラグラしていたので私が背中を支えながら、写真館のお姉さんが絶妙なタイミングでシャッターを切り、ちゃんとまっすぐ視線のある、まん丸お顔の1枚が撮れたのでした。
親バカ全開で言わせていただくと、それはそれはもう、おまんじゅうのような、鼻血が出そうなかわいさで、スペアの1枚はお守りとしてお財布にも入れ、たまに取り出してはニヤついています。
その娘のパスポートには既に2度目のハンコが。先日、家族で2回目の台湾に行ってきました。1回目は、今年の1月に家族ぐるみで仲の良いホラー漫画家の伊藤潤二さんの展覧会を、伊藤家と見に行った旅。その時、娘は5カ月、伊藤家も子ども連れだったので極力無理をせず、夜市を散歩したり、ゆるゆるとした旅行をしました。
赤ちゃんに優しい国・台湾
今回は仕事で、小室哲哉さんの台湾コンサートで歌うという機会があり、家族につきあってもらったのですが、夫に子守を頼み安心していられたおかげで、集中して歌うことができました。
夫は自由行動の時間などなくずっと娘といてくれ、普段はあれもこれも、もっとやってほしいのに…と思うこともありますが、この時ばかりはヒシヒシと感謝。ありがとう、チームワーク共働き!
ところで、台湾は赤ちゃんにとても優しい国。夜市や、夜のレストランにも子ども連れが多く、サッとベビーチェアと子ども用カトラリーが出てくるし、泣いてしまっても迷惑がられるような気配は全くなし。信号待ちで隣にいた男性は優しい顔で見つめていてくれたのも印象的。日本ほどオムツ替え場所や授乳室などは普及していないものの、逆に言えば特別にそういう場所でなくても、受け入れてもらえる雰囲気があるということかもしれない。私にとっては、とても楽な気持ちで過ごせる場所でした。
それにしても、娘のパスポートの有効期限は5年。完全なる赤ちゃんの写真を五歳まで使うのですね(笑)。入国管理局の人は、写真と娘を見比べ、目を細めて面影を探すのかしら。本人も「この赤ちゃん誰やねん!」って言いそう。そんな娘はもうすぐ1歳です。(ミュージシャン)