小学校教諭が児童に性暴力、千葉市で相次ぐ 市教委が防止対策検討会
太田理英子 (2020年1月30日付 東京新聞朝刊)
千葉市内の小学校教諭による児童へのわいせつ事件を受け、市教育委員会は有識者による「子どもへの性暴力防止対策検討会」を設置し、29日に初会合を開いた。事件で明らかになった問題点を検証し、2020年度中に再発防止策についての意見をまとめる方針。
女子児童7人への強制性交などで懲役14年
検討会は精神科医や弁護士、小学校長ら5人で構成し、千葉大大学院の後藤弘子教授(刑事法)が座長を務める。
事件は、市立小学校元教諭の男(36)が女子児童7人への強制性交などの罪に問われ、昨年12月、千葉地裁で懲役14年の判決が言い渡され、確定した。公判では、元教諭が指導名目で女子児童を空き教室などに呼び出し、犯行に及んでいたことが明らかになった。
初会合「なぜ数年も発見されなかったのか」
初会合では、事件発覚後の市教委による再発防止策を確認。校内の死角のチェックや巡回の徹底を評価する声があった一方、被害児童向けの相談窓口の周知方法などについて改善が必要との指摘があった。
後藤教授は会合後、「なぜ被害が数年も発見されなかったのか。どう被害を発見し、子どもの安心安全を確保できるか考えないといけない」と話した。
事件後も、市立小の男性教諭2人がわいせつ行為や児童買春をした疑いで逮捕され、懲戒免職となった。