子どもに読書の楽しみ届けます 移動図書館車「そよかぜ号」4代目は学校巡回専用
牧田幸夫 (2021年11月4日付 東京新聞朝刊)
千葉県我孫子市は新しい移動図書館車「そよかぜ号」を導入し、市内小中学校を巡回している。学校図書室の不足を補うとともに、コロナ禍で遠のいた本に触れる機会を提供する。
学校からの依頼に応じて配本 6000冊を準備
我孫子市の移動図書館車は1978年から稼働。現在3代目「そよかぜ号」が一般市民向けに巡回しており、今回の4代目は学校巡回専用となる。購入費は1830万円。地方創生臨時交付金を活用した。
約3000冊を積載できる。当面は小学校9校、中学校1校の10校を巡回。1日1校、昼休みを挟んで3時間程度滞在する。学校からの依頼に応じ、授業で取り上げるテーマの本を集めて配本できるのが特長だ。
市民図書館の蔵書と新規購入分を含め、移動図書館用に6000冊を準備。絵本から調べ学習に対応できるものまで、あらゆるジャンルの本をそろえたという。
我孫子市によると、2020年度に市民図書館で本を借りた7~12歳の人数は4900人。新型コロナの影響で2カ月間休館だったこともあるが、19年度の1万人から大きく減った。担当者の星美代さん(市民図書館湖北台分館長)は「本はもちろん、教室以外の活動で得られる楽しさや明るい気持ちも届けたい」と話している。