子どもが読書好きになる「親の手助け」2つのポイントとは

熊崎未奈 (2021年10月8日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
写真

図書館には子どもの本もたくさん=名古屋市で

 読書は、子どもが未知の世界と出合う大切な機会。語彙(ごい)を豊かにすることもできる。ただ「本を読むのは苦手」「すぐに飽きてしまう」と敬遠する子は少なくない。読書の秋。本に親しんでもらうため、親は何ができるかを、専門家に聞いた。

専門家が解説 親が取り組むべきこと

 「読書は習慣化するのが難しい。だからこそ、親の手助けが重要」。筑波大付属小(東京)の国語科教諭で、読書指導の研究に力を入れる白坂洋一さん(44)は訴える。

 親が取り組むべきことは2つだ。1つは、読み聞かせなどで一緒に本を楽しむこと。もう1つは、子どもが本に手を伸ばしやすくなる環境づくりだ。

1.一緒に楽しむ 親も読書習慣をつけて

 読み聞かせは0歳から。発達段階に応じて、乳児のうちは手触りや音など五感で楽しめる絵本、1~3歳はオノマトペなど簡単なフレーズが繰り返し出てくる絵本、4、5歳は昔話や童話など物語性のある絵本がお薦めだ。

 自分で本を読める小学校中学年ぐらいになったら、親子で本を選んだり、感想を言い合ったり「同じ『読み手』として交流するといい」。感想を聞く時に注意したいのは、テストのように「この言葉の意味は?」などと言わないことだ。「どこが心に残った?」「気になった登場人物はいる?」など率直な気持ちを引き出すよう心掛けるといい。「子どもを読書好きにしたいなら、親も読書を習慣化して」と白坂さん。同じ本でも別の本でも、共に楽しむ姿勢が大事という。

2.環境づくり 子ども専用の本棚を用意

 本に興味を持てる環境を目指してまずやりたいのは、子ども専用の本棚作りだ。机の上にブックスタンドを立てて本の置き場所を作るだけでもいい。買った本や図書館で借りてきた本をそこに置き、好きなときに、好きな本を手に取れるようにすれば、読書への意欲が高まる。子どもがどんな本を読んでいるかが分かるメリットも。特定のジャンルに偏っているようなら、さりげなく別のジャンルを薦めて幅を広げたい。

 塾や習い事で忙しく、まとまって本を読む時間がない子も少なくないだろう。そんな場合は移動時間や待ち時間など5~10分の「隙間時間」が読書のチャンスだ。子どもが外出時に使うかばんに、その時読んでいる本などを2冊ほど入れ「時間があったら」と声を掛けるといい。短時間でも集中できれば楽しめる。

図解 子どもに読書を習慣づけるためのポイント

「鬼滅の刃」など漫画が入り口でもOK! 

 とはいえ、全く読書習慣がない子はどうしたらいいか。白坂さんは「買い物など、一緒に出掛けたついでに図書館や書店に寄るところから始めるといい」と呼び掛ける。本を紹介するブックトークやビブリオバトルなど、図書館主催のイベントに親子で参加するのも本との出合いになる。

 読書への入り口は漫画でも構わない。例えば大人気の「鬼滅の刃」は大正時代が舞台。同じ時代を描いた物語や歴史の本を差し出し「これもどう?」と薦めると興味がわく。

 教員として多くの小学生に接してきた白坂さんは「子どもには、もともと読む力がある」ときっぱり。ハリー・ポッターシリーズのような長編でも「内容が面白ければ夢中になる」と言い、「親がぜひ、きっかけをつくり、読む力を引き出してほしい」と強調する。

すくすくボイス

この記事の感想をお聞かせください

編集チームがチェックの上で公開します。内容によっては非公開としたり、一部を削除したり、明らかな誤字等を修正させていただくことがあります。
投稿内容は、東京すくすくや東京新聞など、中日新聞社の運営・発行する媒体で掲載させていただく場合があります。

コメント

  • 匿名 より:

    まず親が読書することが大切ですね。子どもに「勉強しなさい」よりも、親も勉強している姿が。子どもにだけ習い事をさせているのでなく親自身も趣味、習い事を楽しんでいる事が大切だと思います。

  • 匿名 より:

    読書は読み書き能力を高めるだけではありません。感情や、人の話を分かろうとする態度、すぐには解決できない事に耐える力を育てます。歴史への入り口にもなります。ぜひ小さい時から本を一緒に読んであげてください。

あなたへのおすすめ

PageTopへ