夏休み明け、学校に行きづらいなら1人で悩まないで 20日から弁護士団体が無料で電話相談

(2023年8月18日付 東京新聞朝刊)

 いじめや体罰など学校での問題に詳しい「学校事件・事故被害者全国弁護団」(子どもほっとすぺーす、代表・中川明、野口善国両弁護士)が20日から1週間、東京都や愛知県など12都道府県で無料電話相談を行う。夏休み明け前で、学校に行きづらい子どもや保護者の不安が募る時期。事務局長の杉浦ひとみ弁護士は「学校が始まり、いじめや不当な指導の環境に戻るストレスは大きく、子どもの逃避を促してしまう。ぜひ対策を」と話す。

どこに住んでいても受け付けます

 厚生労働省などによると、小中高生の自殺者数は新型コロナウイルス禍に入った2020年に、前年より100人増えて499人となり、伸び率が増加。昨年は514人と初めて500人を突破し、高止まりを続けている。

 杉浦弁護士は「長期化したコロナ禍を経て経済的・精神的に保護者が不安定になり、弱い立場の子どもにしわ寄せがいくこともある」と指摘。学校トラブルでも「こじれる前に、交渉スキルや裁判経験のある弁護士に早めに相談を」と呼びかける。

 子どもだけでなく、保護者からの相談も受け付け、通話料以外は無料。住んでいる地域ではない都道府県の番号でも相談に応じ、近くの担当者を紹介することも可能。詳しくは「学校事件・事故被害者全国弁護団」のWebサイトで。電話番号は当日限り。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2023年8月18日