保育園、学童、大学の部活でコロナ感染が増加 年代別では都内で10代以下が2割近くに
土門哲雄 (2021年9月10日付 東京新聞朝刊)
新型コロナウイルスの感染状況を分析する東京都のモニタリング会議が9日、開かれた。年代別で10代以下の割合が5週連続で増えており、専門家は「新学期を迎えた学校生活での感染防止対策の徹底が求められる」と注意を呼び掛けた。
子から親への感染を危惧
年代別の割合は、20代が最も多く26.2%で、次いで30代19.9%、10代以下も19.1%と2割近くに上った。10代以下は、7月下旬の週には12.1%だったが、前々週に15.8%、前週に17.7%と上昇している。直近7日間平均の新規感染者は1日あたり1986人で前週より約4割減った。
国立国際医療研究センターの大曲貴夫医師は「今週は保育園や学童クラブ、大学の部活動などでの感染事例が多数報告されている」と強調。今後「通学による接触機会の増加を契機とした子から親への感染など、家庭での感染拡大が危惧される」と指摘した。
また、都の担当者は、都内の新型コロナ患者用の確保病床がさらに上積みされ、9日現在で6583床になったと報告。30日には6651床(重症者用503床)になる見通しも示された。