小金井市立保育園の廃園計画、市が条例改正案とパブコメ募集を公開 市民から反発「結論ありきで強引」「コロナで大変な時期に…」
花井勝規 (2022年1月27日付 東京新聞朝刊)
東京都小金井市は26日、さくら保育園(貫井北町)、くりのみ保育園(東町)の2園の廃止を盛り込んだ市立保育園条例の一部改正案と改正案に関する意見募集(パブリックコメント)をホームページに掲載した。改正案は、早ければ3月にも市議会に提出される見通し。
市議「説明が不十分。非民主的なやり方」
小金井市は昨年、老朽化した市立保育園の廃止方針を示し住民の反発を招いていた。市議有志10人と市民団体「公立保育園を市民の財産にする会」は24日、それぞれ市側にパブコメの中止を求める要望書を提出した。その直後の募集開始に、ある市議は「説明が不十分。非民主的なやり方は許せない」と憤った。
市は、くりのみ保育園、さくら保育園の2園のゼロ歳児募集を2023年春にやめ、園児全員が卒園する2028年春に廃園する計画。ほか、わかたけ保育園(前原町)も2園の状況をみながら廃園計画を進める。
「コロナで保育園も保護者も対応に大変な時期にこんなものを出してくるなんて…」。さくら保育園の園児の母親(37)は首をかしげた。「市は働く保護者の気持ちを少しも分かっていない。去年の秋から始まった説明会で何度も質問をしたが、まともな回答はなかった」と唇をかむ。
昨年度、くりのみ保育園父母の会会長を務めた古山良地さん(44)は「結論ありきで強引に進めようとしている印象だ」と語った。
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