〈保育園給食の人気レシピ〉サバ缶のみそ汁 血の巡りを良くしてポカポカ風邪知らず!
材料(子ども10人分)
- サバ水煮缶 固形量 100g(1缶弱)
- 大根 150g(輪切り約4cm)
- ニンジン 70g(1/2本)
- ゴボウ 50g(1/2本)
- 長ネギ 50g(1/2本)
- 大根の葉 20g (約3cm)
- ごま油 10g(大さじ1弱)
- 水 1ℓ
- かつお節 10g
- みそ 36g(大さじ2)
- ごま5g (小さじ2)
※かっこ内は目安です
作り方
1. 沸騰したお湯にかつお節を入れ、すぐに弱火にして1分ほど煮て火を止める。4~5分ほど置き、かつお節が下に沈んだらざるなどでこす。
2. ゴボウは薄い輪切りにし、 水にさらして水気を切る。
3. 大根は2cm大、ニンジンは1.5cm大の乱切りにする。
4. 長ネギ、大根の葉は薄めの小口切りにする。
5. (1)で作っただし汁の一部で、みそを溶いておく。みその種類はお好みで。
6. 鍋にサバ缶の汁を入れ、ゴボウ、ニンジン、大根、長ネギ、大根の葉を加える。野菜が8割隠れるくらいまでだし汁を加え、ふたをして蒸し煮する。
7. 野菜に串がスッと通るようになったらサバ缶を加え、さらに3~4分煮る。
8. 鍋に残りのだし汁を加え沸騰したら、あくを取り、溶いたみそを加える。
9. ごま油とごまを加えて、おわんによそって完成。
子どもが食べやすいポイント
子どもが食べやすい大きさ・硬さになるように食材をカットし、軟らかめに煮ます。だし汁を2段階に分けて入れるのは、少ない水分でふたをして蒸し煮をする方が、より早く野菜が軟らかくなるためです。ゴボウは、1、2歳の子は奥歯でかみつぶすのが難しいようなので、薄切りにして繊維を断ち切ります。前歯でかじり取りって食べ物を口の中へ取り込み、「歯ぐきでかむこと」「奥歯を使ってかむこと」がしやすくなるような調理を心がけています。
まだスプーンが上手に使えない子も手づかみで食べやすいように、野菜は大きめにしています。先に汁だけを飲んでしまって、おわんに残っている具を手でつかんで食べる子もいます。上手につまめるようになってきた子には、具を取り出して、つまみやすいように皿に並べておくようにしています。
サバは脂質の多い魚で、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)という体内では作ることのできない不飽和脂肪酸を多く含みます。血の巡りを促す働きのあるEPAとDHAを温かいみそ汁や鍋に取り入れることで、体もいっそうぽかぽかになります。
サバ缶は、どこでも安定して手に入る貴重なたんぱく源であり、忙しくて時間がない時には何も手を加えなくても食べられる貴重な食品です。水煮缶を使うと素材や煮汁のうまみを感じることができ、少ない調味料でも満足のいく味わいに仕上がります。サバ缶の骨の部分は、園の子どもたちは特に気にする様子もなく食べていますが、お子さんが気になるようであれば外してください。
アレンジのヒント
サバ缶の代わりに、サケ缶やイワシ缶を使ってもOK。においが気になる場合は、ショウガやごま油をさらに加えてください。ゆずこしょうや七味を加えれば、さらに香りがよくなります。野菜は、白菜やジャガイモ、キノコ類もおすすめです。
サケ缶と冬野菜を使ったメニューも紹介します。
サケ缶と豆乳のみそスープ(大人4人分)
- サケの水煮缶 90g(小1缶)
- カブ 180g(茎や葉も含む。小2玉)
- 長ネギ 40g(1/2本弱)
- ニンジン 30g(1/4本)
- 白菜 80g(小2枚)
- サラダ油 3g(小さじ1)
- ニンニク 2g(小さじ1/2)
- ショウガ 2g(小さじ1/2)
- 水 300ml(1.5カップ)
- 豆乳 200ml(1カップ)
- みそ 40g(大さじ2強)
※お好みで、カレー粉 2g(小さじ1 )
作り方
1. 鍋にサラダ油とサケ缶の汁を入れ、ニンニク、ショウガ、ニンジン、カブを入れて軽く炒め、長ネギ、白菜、水を加えて野菜が軟らかくなるまで煮る。ニンニクとショウガは、すりおろしても刻んでもOKです。
2. 豆乳を加えてみそを溶き入れ、沸騰する前に火を止めて完成。
3. もの足りない時は、カレー粉を追加すると味わいが増します。
管理栄養士・中村えみ子さん
1969年生まれ。川崎市にある「みんなのほいくえん at むさしこすぎ」の管理栄養士。大学病院などで栄養士として勤務後、子育てを経て、保育園の管理栄養士として復職。素材のよさを最大限に生かしたいと、同僚栄養士が驚くほど丁寧な下ごしらえを心がけている。アレルギーに配慮した給食に力を入れるのは、「みんなで同じものを食べれば、子どももうれしいし、保育士・調理師・栄養士の負担も減るし、食べ間違いのリスクも減らせるから」。