子どもの夏風邪「ヘルパンギーナ」とRSウイルス感染症が都内で増加中 手洗いうがいで対策を
渡辺真由子 (2023年6月17日付 東京新聞朝刊)
夏風邪の一つ「ヘルパンギーナ」と、重症化すると肺炎になる場合もある「RSウイルス感染症」の患者が都内で増えている。いずれも毎年夏、乳幼児を中心に流行しているが、今年は感染の拡大が例年より早い。小池百合子・東京都知事は16日の定例会見で「手洗い、うがい、せきエチケットなど感染対策をお願いしたい」と呼びかけた。
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例年より早く拡大
東京都感染症発生動向調査によると、ヘルパンギーナは6月5~11日に定点観測している医療機関あたりの報告数が3.75人と、前週の2.44人から1.5倍に増えた。ヘルパンギーナに感染すると発熱やのどの痛みのほか、口の中やのどの奥に水疱(すいほう)ができる。
RSウイルス感染症は5~11日の医療機関あたりの報告数が1.72人と、前週の1.39人から増加傾向にある。2021年にも爆発的な流行をみせた。感染すると、発熱や鼻水など風邪のような症状が現れる。
都福祉保健局の担当者は「小さい子どものいる家庭では手洗いなどで予防し、症状が出た場合は(保育園への通園など)感染を拡大させる行動をとらず、家にとどまってほしい」と話す。