赤ちゃん喜ぶ歌はこれ!童謡や子守歌23曲をCDに 八潮市の助産師・直井さんが企画

(2020年8月4日付 東京新聞朝刊)
 もっと童謡や子守歌を歌ってほしい-。埼玉県八潮市の助産師直井亜紀さん(50)が、育児相談の経験から感じていた思いがプロの音楽家に届き、CDが完成した。直井さんは「子どもはママやパパの歌声が大好き。歌い聞かせてあげて」と話している。

「子育てのいろんな場面で歌って」とCDを手に話す直井さん=八潮市大瀬で

赤ちゃんが泣きやんだり、喜んだり

 先月、発売されたCDのタイトルは「あかちゃんのうた-手あそびとわらべうた-」。「どんぐりころころ」や「ぞうさん」「チューリップ」といった童謡や、子守歌「ゆりかごの唄」など23曲が収められている。半分以上は直井さん自身が歌っている。

 名古屋市出身の直井さんは2008年に八潮市に引っ越してきて「さら助産院」を開き、母乳や育児の相談に乗ってきた。歌に合わせて親子で触れ合う教室も毎週開催している。

 多くの赤ちゃんと接するうちに、長年歌い継がれてきた童謡や子守歌の中で、赤ちゃんが泣きやんだり、喜んだりと反応の良い曲が分かってきた。同じ曲でも強弱をはっきり付けたり、テンポを速めにするなど、歌い方によって赤ちゃんがより喜ぶ。そのコツをもっと多くの人に伝えたいという願いがあった。

歌っている親本人の癒やしにもなる

 東日本大震災の支援を通じて知り合ったピアニストの朝岡さやかさんに打ち明けると、伴奏を引き受けてくれた。さらに、朝岡さんと同じ事務所の音楽プロデューサー、亀井登志夫さんを紹介され、実現へつながった。歌は、直井さんのほか、シンガー・ソングライターの木村美保さんもゲスト参加している。

 直井さんは、子どもに手軽に音楽を聞かせられる環境になったものの、親自身が歌を知らず歌えない人が多くなった、と時代の変化を感じている。「子育てのいろんなシーンに歌があると、育児はもっと楽しくなる。歌っている本人の癒やしにもなる」と話す。お風呂で子どもの体を洗うときや拭くとき、散歩や寝かしつけなど、いろいろな場面での活用を提案する。

 CDは1980円。CDを扱う各種オンラインショップから購入できる。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年8月4日