図書館職員のつぶやきが冊子になった ステイホームの子どもに日々を楽しむヒント「#きょうはなにをしようかな」
井上幸一 (2021年5月25日付 東京新聞朝刊)
東京都江戸川区立篠崎子ども図書館は、コロナ禍でも親子が楽しみながら自宅でできることを紹介する冊子「あしたのためにきょうやりたい50のこと」を作った。緊急事態宣言が出て在宅勤務となった職員がツイッターでつぶやいた短文を編集し、来館者に配布している。
工作や遊びのアイデアを発信
同館は昨春、宣言が発令された際には休館となり、イベントは中止に。在宅勤務となった職員は、外で遊べない子どもたちのため、工作や日常のささやかな出来事を遊びに変えるアイデアを出し合い「#きょうはなにをしようかな」を付け、保護者向けに図書館のツイッターで発信した。
篠崎子ども図書館は休館中ですが、子どもたちや保護者の方が楽しく過せるように工作やあそびをツイートで紹介していきます。身の回りにあるものを使って、または何もなくてもできるものばかりです。大切なのは今日を楽しむこと。そうすれば明日はもっと楽しくなるはず!#きょうはなにをしようかな?
? 江戸川区立篠崎子ども図書館 (@edolib_kodomo) April 28, 2020
文章による表現に重点を置き、工作なら作り方や完成品の画像を示さないのが特徴。想像力をかきたてるようにした。
121ツイートから50件を抜粋
過去2回の宣言発令中は、ほぼ毎日発信し、計121ツイートに。冊子には50ツイートを選んで載せた。「夕方、暗くなりはじめたら、ゆっくり空をながめてみよう」で始まる詩的な「夜の入り口に立ってみよう」には、イメージを膨らませることができる挿絵を添えるなど、ツイッターとはひと味違う冊子ならではの工夫もした。
企画を発案した藤原晶子チーフは、在宅勤務経験を「穴ぐら」に例えて「穴ぐらの中から考え出されたアイデアが、コロナ禍で生活する際のメッセージとして、共感をもって受け止められた」とコメント。「毎日を楽しむヒントとして、手に取って読んでもらいたい」とPRしている。