東京すくすくハーフバースデーイベント「すくすく茶話会」の様子をお伝えします!

(2019年4月12日付 東京新聞朝刊)
 「東京すくすく」が開設から半年を迎えたのを記念して、3月28日、東京家政大(東京都板橋区)で、交流イベント「すくすく茶話会」を開きました。親子約90組が、米国のドキュメンタリー映画「いろとりどりの親子」を鑑賞。本紙生活面で「子育て日記」を連載中のミュージシャン坂本美雨さんと、「すくすく」編集長・小林由比によるトークショーも行いました。

坂本美雨さん(前列真ん中)と司会の天野ひかりさん(同左)を囲んで記念撮影する参加者たち=写真はいずれも東京都板橋区の東京家政大で

坂本美雨さんトークショー 「輝かしい魂 どんな子の中にもある」

 坂本美雨さんのトークショーは、参加者の皆さんが観賞した「いろとりどりの親子」の感想から始まりました。

 坂本 こんにちは。こんなにたくさんの赤ちゃんを見るのは久しぶりです。

 司会 「子育て日記」を読んでいますが、声も優しいんですね。映画「いろとりどりの親子」は坂本さんのお薦めとか。

 坂本 勝手に応援団をしていて。親だけじゃなく、いろんな立場で見てほしい。差別を超える努力を全ての人ができると感じさせてくれる。自閉症の子の中にキラキラした魂があると親が知るシーンが、泣けるくらい美しくて。輝かしい魂がどんな子の中にもあると教えてもらいました。

◇『いろとりどりの親子』予告編

 司会 親も受け入れるのは難しい。

 小林 子に何かあると「自分がいけないのでは」と思いがちですが、専門医や理解してくれる人につながり、親子関係が再生していくところもいい。

子育て体験を披露する坂本美雨さん(中)。右は東京すくすくの小林由比編集長

 司会 子育てで気を付けているのは?

 坂本 3歳の娘は主張が強い。自分にも夫にもない天性の明るさや気楽さ、ひょうきんなところを尊敬しています。生後2カ月からいろんな仕事に連れていっていて、場の空気を読むのも得意。人間性が早くから見え、別の人格、相棒という感じ。独り立ちし始めていると思うので、共同生活で「それは困る」ということはちゃんと言いたい。押し付けずに、私はこうしたいんだけどいい?というふうにしています。

 司会 怒ることもありますか?

 坂本 ありますよ。おっとりしている私がこんなに短気だったのかと思うところが娘のキャラクターによって出て…。でもそれはもともとあった。自分を見つめ、嫌なら変えなくちゃいけない。

 司会 育児は育自ですね。連載は間もなく30回。

 坂本 いつか1冊にまとめて、娘に手渡したいなとは思っているんですけど、特にこの1年は「子育て日記」と言いながら、自分のことしか書いてないような。

 小林 自身の生き方や社会に話が膨らんでいくところがいいと思います。

 坂本 出来事から親子関係や自分がどう変化したか、捉える機会になってます。

 司会 最後にメッセージを。

 坂本 私は自分の好きな人、尊敬する人のエッセンスをたくさんもらって、その人たちに育ててもらおうと思っています。娘にはいろんな価値観を持っている大人を見て、こういう生き方もあるんだと感じてほしい。子どもを誰かに預けたら駄目なんじゃないかと思わないで、どんどん自分も楽しんで、面白がりましょう。

「子どもOKでリラックス」「キッズスペース良かった」…参加者の声を紹介します

 参加者の多くは、小さな子ども連れのお母さんたちでした。イベントのテーマは「ほっとして笑えるひとときを一緒に」。会場では「子ども大歓迎の雰囲気でリラックスできた」などの声が聞かれました。

 「いろとりどりの親子」は自閉症のほか、LGBTなど性的少数者、罪を犯した子らと向き合う家族の苦悩を追う作品です。東京都杉並区から来た山本亜季さん(32)は「いろいろな家族像が印象的」と感想を話していました。

 鑑賞は「子どもが騒いでもOK」。子を抱いたり、隣で遊ばせたりしながら、字幕入りの画面を見つめる姿も。会場内にはキッズスペースがあり、東京家政大「森のサロン」スタッフの保育士や学生ボランティアが塗り絵などを楽しむ子らを見守りました。

 「子どもを見ながら参加できる環境がありがたかった」と話したのは3歳の子と参加した板橋区の広瀬佳苗さん(44)。1歳3カ月の長女を育てる目黒区の後藤宏美さん(40)は「いつも自分のことは後回し。今日は映画をゆっくり見た」と笑顔で話していました。

キッズスペースで塗り絵を楽しむ子どもたち

編集長からみなさんへ 

 「東京すくすく」は2018年9月13日に生まれた、まだよちよち歩きのサイトです。悩みに答える育児サイトが多数ある中、新聞社の取材力を生かし、子どもを通して社会を見ていきたい。子どもと関わる人と一緒に「こうしたらいいのでは」「こんなところが変わればいいな」と考えるための情報を発信しています。

 都市部では保育施設が増えてきましたが、保育士不足などで現場は余裕がなくなっています。特集「大丈夫?保育の質」で現状をお伝えし、対策も考えてきました。「ストップ 子ども虐待」では、「誰でも虐待と隣り合わせ」という思いで記事を書いています。

 これからも読者の皆さんとつながり、子どもを大事にする社会をつくっていけたらと思います。

主催 東京新聞
後援 板橋区、北区
協賛 バスクリン、旭化成不動産レジデンス アトラス加賀、日本マクドナルド
特別協力 東京家政大学ヒューマンライフ支援センター、板橋区地域子育て支援拠点事業「森のサロン」