「年度内の異動の発表、いいことばかりです!」東京の教員異動発表が早まり喜びの声
今川綾音 (2023年4月7日付 東京新聞朝刊)
先月末、都内の区立小学校6年生を受け持つ知り合いの先生から、うれしいメッセージが届きました。「年度内の異動の発表、いいことばかりです! しっかりとあいさつはできるし、こそこそ異動の準備をしなくて済むし。かわいい卒業生としっかりお別れして、よい卒業式になりました」
3月から4月にかけての年度替わり、東京都の公立の学校現場では大きな変化がありました。それは教員異動の公表のタイミング。昨年までは4月1日に発表されていましたが、「先生と子どもがしっかり別れを交わせるように」と前倒しされ、今年は3月21日に発表がありました。
冒頭の先生からは昨年、「異動が分かっているのに、年度内は秘密にしなければならないことは苦しいものです」と聞いていました。本紙や「東京すくすく」でも、年度内の発表を求める教員や子どもたちの声を伝えてきたので、状況が好転したことに喜びと手応えを感じています。
すくすくで関連記事を読んだ30代の女性からは「先生と生徒でトラブルが発生している場合にも、年度内に人事異動が発表されることは非常に重要」という意見がありました。教員との関係が原因で学校に行けなくなっている子どもの中には、状況が変わることで登校への意欲を持てるようになるケースもある、との指摘でした。
始業式が行われ、先生と子どもが新しく出会う時期です。私もひとりの保護者として、子どもが先生と良い関係を築けるように応援しつつ、気持ちの揺れにも目配りしていきたいと思います。
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