「子育てにジャーナリズムの視点を」牧野すみれさん(『ちょっと理系な育児』著者)

 子育てにまつわる情報があふれる今、みんなが求めているのは、「根拠」や「本質」だと思います。私が第1子出産後に戸惑いを覚えた母乳育児について、世界保健機関(WHO)のガイドラインを読み込んで、2児の母で、科学者という立場から発信したのもそんな思いからです。

 「東京すくすく」には、子育ての世界に、ジャーナリズムの視点を入れてほしい。例えば、子育て世代の投票率が低いままだと、私たちの生活にどんな影響があるのかを考えるきっかけになるような。それと、一般論ではなく、取材を経てしか読めない子育て世代のリアルな経験談が読めたら、と期待しています。

まきの・すみれ

 2児の母。東京大大学院を卒業し、現在は民間企業でがんなどの疾患をターゲットにした研究に従事。ブログ『ちょっと理系な育児』を2013年から運営。

 東京新聞の子育てサイト「東京すくすく」のスタートにあたり、日ごろ子どもたちとかかわったり、子育てを支えたりしているさまざまな分野の方たちからメッセージをいただきました。