「パパ活」ツイートに千葉県警が直接警告 少年少女の犯罪被害を防ぐため毎日検索
鈴木みのり (2021年1月21日付 東京新聞朝刊)
食事やデートをして男性から金銭を受け取る「パパ活」や「援助交際」などをきっかけに少年少女が犯罪に巻き込まれないよう、千葉県警は昨年3月から、ツイッターでの不適切な投稿に返信し、注意喚起をする取り組みを行っている。これまで千葉県警が警告メッセージを送ったのは、600件以上に上り、アカウントの多くが凍結された。県警の担当者は「今後も周知を続けたい」と話す。
少年補導専門員が「巡回」
「JK(女子高校生)パパ活始めました」「千葉で会える子募集してます」-。ツイッター上にはこのような投稿が多く並ぶ。千葉県警少年課は、昨年3月から少年補導専門員が原則毎日、隠語を検索にかけるなどしてツイッターの不適切な投稿を探す巡回をしている。
少年少女とみられるアカウントが交際を求める投稿には「この書き込みは児童買春などの被害につながるおそれがあります」などと返信。少年少女を誘い出そうとする投稿には「児童買春や児童ポルノの製造等の子供への性被害は、子供の人権を著しく侵害する極めて悪質な行為です」と警告する。
600以上のアカウント凍結
これまでに注意喚起をした600件以上のアカウントのうち、ほとんどは運営会社により凍結され、投稿が閲覧できない状態になったという。
千葉県内で、昨年1~10月に児童買春や児童ポルノ動画などの被害を受けた少年少女は157人で、そのうち約3割は会員制交流サイト(SNS)がきっかけだった。少年課の担当者は「SNSは匿名性が高く、相手の言っていることが本当かも分からない」と危険性を語る。
SNSの危険性に気づいて!
昨年からは、新型コロナウイルス感染拡大によるアルバイトの収入減を理由に、男性との交際を求める少女とみられるアカウントの投稿も見られる。少年課の担当者は「家庭でもSNSの利用方法を指導してほしい。(巡回活動が)犯罪の未然防止になれば」と話した。