立川市の「子育てひろば」緊急事態宣言中も工夫してオープン コロナ下の親子を支える

林朋実 (2021年5月5日付 東京新聞朝刊)

子育てひろばの指導員(左から2人目)が見守る中、楽しそうに遊ぶ親子=立川市で

 新型コロナウイルスが広がる中での生活が長くなり、子どもの成長に大切な遊び場の確保は大きな課題だ。東京都立川市が市内14カ所で運営する「子育てひろば」は、さまざまな感染予防をしながら、3度目となった緊急事態宣言中も多くの親子を受け入れる。

園に通っていない親子の大事な遊び場

 「ママ、これで遊んで」。車のおもちゃを持ってきた平塚葵(ひらつかあおい)ちゃん(2つ)が、母由莉恵(ゆりえ)さん(26)の手を引いてねだる。宣言が出ることが決まる直前の4月21日、同市砂川町の「ひまわり子育てひろば」では、生後4カ月~2歳の子どもと親たちが、ままごとセットを広げたり絵本をめくったりして過ごしていた。

 ひろばは小学校に入る前の子どもが対象で、特に保育園や幼稚園に通っていない親子には、地域の大事な遊び場だ。宣言中も14カ所のほとんどを開く。

指導員(左)に見守られてままごと遊びをする親子

閉鎖された昨春「遊び場に苦労した」

 昨年は公立学校の休校を受けて、ひろばも3~5月はほぼ閉めた。由莉恵さんは「その間は遊び場に苦労した。公園も遊具が使えなくなっていて、シャボン玉やボール遊びで乗り切った」と振り返る。

 6月の再開後は、感染予防のため人数を限り、ボールプールのような子どもが密集しやすいおもちゃをなくすなどした。「ひまわり」では利用は1組1時間まで。使ったおもちゃはすぐに指導員がアルコールでふき、部屋全体を消毒する時間も設けている。

産後うつを防ぐのも目的の一つです

 夏ごろから、また多くの親子が訪れるように。「『背が伸びたね』とか、指導員の先生が成長に気付いてくれる」「ちょっとしたことを先生に相談したり、ほかのお母さんと雑談したりできる」。ひろばの良さを母親たちが口々に語る。

 立川市のひろば担当係長の高野祐子さん(56)は「子どもにとって、他の子の動きを見てまねすることは刺激になる。どんな形でもひろばは開けていきたい。産後うつを防ぐのも目的の一つです」と話した。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年5月5日