家族3人では見られなかった桜 8回目の春を迎えて〈清水健さんの子育て日記〉40
学用品の購入も、もう迷わない
靴のサイズが大きくなった、ノートはこれで何冊目になるだろう、ソックスも新しいのが必要かな。小学校の購買部で、2年生に向けて足りないものを購入していく。
購買部には幼稚園の頃から見てくれている方がいて、「清水さん、すっかり慣れましたね!」と声をかけてくれました。初めは、何を買ってよいのかわからず、途中で母(息子の祖母)に電話で聞いたりと、きっとオドオドしていたんだと思う。少し褒められているような、その言葉が何だかうれしく聞こえました。
この日は雨。バッティングセンター行こうか?と聞くと「うん! ストレス発散だよ!」と息子。ストレス発散? どこで覚えたんだろう。「パパ、振り遅れているよ!」、それなりのことを息子に言われてムキになってバットを振る(笑)。そして、近くの銭湯へ。「あー、運動した後のお風呂は疲れがとれるね」と、またそれなりのことを言う息子と、親子の休日。その「いつも」がうれしい。
高校生に講演 感想文を読んで
先日、高校3年生に向けての講演会があり、数日後、感想文が届きました。自分が高校生だった頃を思い出すと、ちゃんと話を聞いたかどうか。正直、不安もあった講演会でした。でも、感想文には、それぞれの思いがびっしりとつづられている。
「父親、母親がいることを当たり前だと思ってしまう時があります」「朝、誰よりも早く家を出る父、これからは顔をあわせ、いってらっしゃいと言いたい」「ちょうど受験で周りの友だちが合格してく中、すごく不安になっていた。でも『今』だから悩める、こうやって不安になれるのも『今』があるから。勉強、頑張ります」「お母さんとケンカして学校にきました。早く家に帰って謝りたい」
誰にも言っていないであろう言葉。みんなの前で経験してしまったことをカッコつけずに話す。僕にはこんなことしかできないけど、こんなことを続ける力を、僕がみんなからもらっています。
息子とゆっくり見る時間はなかったけど、今年の桜もキレイに咲いていました。家族3人では、一度も見ることができなかった桜。風に舞う花びらをうれしそうにキャッチしてママの写真の前に置く息子。息子と過ごす、8回目の桜の季節。写真の中の妻は、この成長をどう見ているだろう。小学校2年生になります。(フリーアナウンサー)
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