えっ、PC使わずプログラミング教育? 必修化前に練馬区立小で公開授業 論理的思考力高める「アンプラグド」とは…

(2020年2月21日付 東京新聞朝刊)
 2020年度から小学校で、コンピューターのプログラミング教育が始まるのを前に、練馬区立大泉北小学校で公開授業が行われた。大泉北小は18、19年度、東京都のプログラミング教育推進校に指定されている。

指示が書かれたカードを組み合わせて串団子の描き方を考える子どもたち=練馬区立大泉北小学校で

「お絵かきゲーム」「げた箱掃除の順番考えよう」

 練馬区内の小中学校ではパソコンの配備が遅れている。区内の学校平均では、1台当たりの児童・生徒数が14人(昨年3月末現在)。都平均は4.2人。パソコンの少なさをカバーするため、同校では、パソコンを使わない「アンプラグド」の授業を重ねてきた。

 公開授業では、2年生が紙のカードを使ってプログラミングの仕方を学習していた。「○をかきます」「その下に」「たてぼうをかきます」などと書かれたカードを組み合わせ、串団子の絵の描き方を説明する「お絵かきゲーム」。パソコンやタブレット端末なら、画面上で指示の書かれたブロックを積み重ねれば、絵が描かれる。

 5年生は家庭科で、げた箱を掃除する順番を考えた。クラス全員分のげた箱をきれいにするには「靴を取り出す」「ほうきではく」といった手順の繰り返しが必要と確認。「繰り返し」などは、プログラミングの基本だ。

配備遅れにも対応 区立小中全員分の端末配備へ

 内木勉校長は「アンプラグドはプログラミング教育の入り口。論理的思考力を高めるとともに、ネットや人工知能(AI)などが発展していく社会で生き抜くための力を付けるのが狙い」と話した。

 練馬区は20年度から3年をかけて、区立の小中学生全員(約4万6000人)分のタブレット端末を各校に配備することを予定している。当初予算案には、約1万5000台分の約2億6000万円を計上した。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年2月21日