〈奥山佳恵さんの子育て日記〉13・「新しい学校生活」次男が心配で見学したら…いいもの見ちゃった!
ダウン症がある次男 先生が提案してくれて
先生も子どもたちも恐る恐るではありますが、これまで通りの学校生活が再開しました。でも、「新しい生活様式」が加わったことで、これまでと違うことも。給食と体育以外の時間は常時、マスクを着用、一番変わったと感じるのはまっすぐ前をむいて、おしゃべりをしない「静かな給食の時間」です。
〈前回はこちら〉12・新しい日常 「できる」ことに喜びを重ねていこう。次男の成長のように
先日、次男の様子を見学するため、一日を通して小学校を訪れてそう実感しました。「教員も保護者も共通の方向性をもって美良生(みらい)君を伸ばしていきましょう」。校長先生をはじめ、教頭先生、担任の先生が私たち夫婦に提案してくれての見学でした。ダウン症があり、型にはまらない次男のオリジナルの成長を、ともに模索していこうとする先生の姿勢が何よりありがたかったです。
「日直させてもらいませんか」お願いすると
ただ、一日中、見学させてもらった感想は、目をつぶりたくなることの連続でしたが…。「気分が乗らない」と校庭の隅から動こうとしなかった時には、よほどそばまで行って手を出したかったのですが、グッと我慢。見学後は先生たちといまの美良生の課題を擦り合わせる時間もあり、「何か学校にリクエストはありませんか」とも言ってもらえました。
そこで、「できたら美良生にも日直をさせてもらえませんか」とお願いしました。できないからと、美良生だけ免除されていたらどうしようと心配だったからです。でも、「もちろん、そろそろ順番ですよ」と言ってもらえ、ホッと胸をなで下ろしました。
次男の言葉を一生懸命聞いてくれた同級生たち
その数日後に巡ってきた日直の日。新型コロナの影響でいまは極力、学童保育を利用していないため、下校時に迎えに行った私も見ることができました。ゴニョゴニョと聞き取りづらい美良生の言葉にも、黙って一生懸命聞いてくれた教室の同級生たち。美良生も最後、大きな声で「きをつけー」と号令を出し、みんなの様子を確認してから、「さようなら!」と頭を下げました。
廊下にいる私までしっかり届く大きな声。立派! お迎え生活のおかげでいいものが見られました!
私に気付くと、美良生も両手を上げてすぐ飛び込んできました。その顔は、照れとうれしさ、「できた」という自信でみなぎっていました。できないことがいっぱいでも、できることもある。そのためのサポートをしてくれている先生にありがとう! (女優・タレント)
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