〈奥山佳恵さんの子育て日記〉11・巣ごもりストレスで爆発 そのときダウン症の次男が…

(2020年5月8日付 東京新聞朝刊)

奥山佳恵さんの子育て日記

写真

学校の課題を脇に、今日も元気に音ゲー(音楽ゲーム)の長男

長男は「勉強しません宣言」続行中

 突然の休校措置が出されたころはまだ、一時的なものだと楽観していたところがありました。ところが日を追うごとに事態は良くない方向へ広がり、緊急事態宣言に。一時的だと思っていたものは「始まり」にすぎませんでした。

 ただ、わが家の男子2人はともに「家の中にずっといられる」タイプだったことは助かりました。前回も触れましたが、高校3年生の長男は、登校しなくていい状況に引き続き大喜び。新しい教科書を入手し、学校からは課題も配布されたというのに…。


〈前回はこちら〉10・コロナで休校 ダウン症の次男が、こんなに学校が好きだったなんて


 相変わらず「勉強しません」宣言が続行されているのはなぜなんでしょう。「今日は平日だよ。学校の時間だよ。起きなさい」。何度も声をかけ、やっと起きてくるのはお昼前。「今は学校で勉強している時間なんだけど」と言うと、「夕方からやるから♪」。キミはいつから勝手に夜間学校に編入したのだ。

ついに爆発「いいかげんにしろー!」

 だけど、わかってはいるのです。自ら進んで勉強しない子に「勉強しろ」と言っても、するわけがないことを。学びたい気持ちが湧いてこないと、ゲームの誘惑に勝てないということも。

 だけど、どうにもガマンがならない! おそらく私も、家から外に出られないという状況に息を詰まらせていました。たまったストレスが、イライラが、長男にむかってついに爆発! ソファの上で、スマホに目を落とす長男に「いいかげんにしろー!」と、思いきり怒鳴ったのです。

次男の優しいひと言で、われに返り…

 すると、私と長男の間に、スッとダウン症の次男がやってきて、穏やかな目でまっすぐ私を見据え、ひと言優しく言ったのです。

 「ママ」。次男の声に私はハッとわれに返りました。そのひと言には「落ち着いて」の意味も込められていました。「そうだね、言いすぎたね」。ありがとうの気持ちでギュッと抱きしめました。慈悲深ささえ感じた次男の顔が忘れられません。

 ゲームばかりしているとはいえ、家の中にいることで感染の抑止はしている。それなのに、「外に出たい」と、たまったストレスで子どもに当たるなんて、一番やってはいけないことでした。最近では「親子3人でおうちにいる」生活も、自分のしたいタイミングで勉強をする長男のペースにも慣れ、リズムが整ってきたところです。ご家族それぞれでバランスをとって、この難局をみんなで乗り越えていきたいですよね。今もまだ、始まりの段階にすぎないのかもしれないのですから。(女優・タレント)

〈次回はこちら〉12・新しい日常 「できる」ことに喜びを重ねていこう。次男の成長のように

2

なるほど!

3

グッときた

31

もやもや...

3

もっと
知りたい

すくすくボイス

  • 匿名 says:

    私の双子の子供たちもコロナvacationを満喫しています。主人がどういうわけか、ヴァチャルクラスを選択せず、オンラインクラスを選択したのが良くなかった。ヴァチャルだったら、決まった時間に授業に参加しなくてはならない。でも、オンラインは、決められた課題を自分のペースでこなせばいい。よく勉強できる子だったら、この方法だったら、どんどん先に進める。でも、怠け者の家の子供たちは、朝の決められた時間のログインをすませたら、また寝てしまう。起きるのは10時頃。起きたら、またゲームとユーチューブがはじまる。勉強殆どしていないので、成績は、ひどい。なんと、二人とも、数学が落第。一人は落第がもうひとつあった。それでも、全然気にしていない。主人も全く気にしていない。子どもとテレビを見て、甘い物を10時ぐらいに食べ、12時に寝る毎日です。k

      
  • 匿名 says:

    とても素直にメッセージが素敵です。ありのままを受け入れ、その中での幸せに目を向けて生きることの喜びを共感したくても、残念ながら拒絶する人もいます。前向きに生きておられる方の言葉は心地よくそれ自体に救われます。

      
  • 匿名 says:

    小学生のときクラスにダウン症の子がいました。担任が良い先生で説明してくれ、みんな一生懸命気遣っていました。当時の私はダウン症ということもわかっていなかったですが、彼を囲んでみんなが一緒にいる雰囲気がとても好きでした。奥山さんの記事を読んでそれを思い出しました。当時のクラスの雰囲気は今思い出しても幸せな気持ちになります!次男君も周りの皆さんを成長させてくれているのではと思います。

      
  • 匿名 says:

    次男さんの存在も大きいですね。
    なんかほっこりした気分に、こちらまでなりました😊
    私も現在2人の子育て中です。怒らない育児が子育てには良さそうだと、怒っちゃいけない、と理性を働かせて、腹立たしいこともグッと抑えておりました。
    でも感情に蓋をすると、ある時爆発したり、違う形でその感情が表に出てこようとしてきたり…そっちの方が厄介なのかもしれない。と気付いてから、その都度その都度、感情を吐き出すようにしています。
    小出しだと爆発もしないで良いので、自己嫌悪にも陥らなくて済みますものね(笑)
    子育てを通して自分も育つ機会を与えてもらっていることに気付かされる毎日です。
    奥山さんのありのままの子育て日記は、ホッとさせられます。
    ありのままを出してもらって、ありがとうございます😊

      
  • 匿名 says:

    我が家にもダウンの女の子がいますが喋る事が出来ません!
    今年から4年生ですが体格は1年生…。でも感性が優れていて人の心が読めてしまう子です〜。
    きっと次男さんも心優しかで全てを見抜いていらっしゃるのでしょうー。スクスクと元気に成長して頂きたいと思ってます。

      
  • 匿名 says:

    可愛くて愛おしい。

      
  • 匿名 says:

    家族っていいね!

      
  • 匿名 says:

    ダウンのお子さんと今の時期大変でも頑張ってますね^_^私は幸か不幸か障害の息子は施設で出入り自粛月一回帰省させていてもう3月から会えていません。東京の長男は2年仕事含め地方にいる家には帰れない状態。一人猫だけの私とはきっと真逆の悩みです。でも今は家族全員が元気で幸せと思い、寂しいと思わない事に慣れました。これからも続く子供達との生活大変でしょうが、きっと後でそんな事も良い思い出になるでしょう!

      
  • 匿名 says:

    福岡県在住の49歳男性です。
    3人の子供に恵まれています。そのうち、3人目がダウン症児(男)です。
    家族でドライブ中、何かの弾みで長女に怒ったところ、運転している私の左肩に
    小さな手がそっと置かれました。
    そして「どした?」と辿々しい日本語で諭されました。。。(笑)
    なんで、ダウン症の子供ってそんなに穏やかで大人びている?のでしょうね。

      
  • 匿名 says:

    娘は高校一年生、息子は18歳の自閉症知的障害重度です。健常の娘は生活リズムは崩れても本人なりに考えて行動していると思います。やらなければいけないところを遅れていたとしても現実に学校へ行き、提出物などはわかっていますし、担任との面談で気づきながら成長はしていくと思います。子供を信じてみてはどうでしょうか。
    息子は大きな声など出せばたちまちパニックになり自傷や他害があり、家族中で本人が混乱しないよう静かに冷静に対応しています。色々な家族の形があります。どんな子でも育てて行く大切な命です。人生はあっと言う間です。私は、子供に対して自分の気持ちがイライラすることはありません。子供なりに頑張るところを認めて誉めています。守りたい存在です。息子にはパニックで私にも加減なく激しい他害で苦しいときもありました。けれど、本人はうまく話せない伝えられない、思春期等が重なり本人も苦しかったはずです。
    最近は少しずつ落ち着いてきました。関わり方で変わるのではないでしょうか。私には、穏やかな様子、関係でとてもよいのではないかと思います。これからもお子さんを大切に思ってあげてくださいね

      
  • 匿名 says:

    中学2年の僕は
    ゲームにハマっています

      
  • 匿名 says:

    佳恵さん・・・私は67歳のお母さんです。息子が2人います。勿論☝️30歳半ば過ぎた男子ですが独身です。私達夫婦は勉強をしなさい‼️という言葉は高校卒業するまで言いません!通知表‼️も見ませんでした。先生の評価ですから‼️個性までも摘みあげてしまう「教育の評価は私達には無意味です‼️」子供はいつもお母さんを見てます‼️笑顔のお母さんです‼️そして世界で1番大好きです‼️テストで20点であろうと100点であろうと褒めました!大切な事は環境です。塾にも行ってません‼️・・・佳恵さん❗️好きな勉強が見つかれば一生懸命やります。子供は温かい愛情をかけて育てれば必ず心は伝わりますから。頑張らないで育ててください。

      
  • 匿名 says:

    子供が勉強しないことに対して、親として心配なのはわかるけど、ヒステリックに怒り出すお母さんの気持ちは私にはわからない。勉強する、しないはお母さんの問題じゃなくて、息子さん自身に決める権利のある、息子さんの問題なのでは・・・。それより、家の手伝いをしてもらったらいいと思う。子供だからといって仕事もせずタダでご飯は食べられないし、家族の一員としてみんな果たすべき役割がないとおかしい。勉強で忙しいなら、それが仕事といえるけど、勉強もせず一日ぐうたら家にいてご飯も食べるのなら、何か仕事はしてもらわないと。せっかく家にいるのはチャンスだし、掃除や洗濯、料理などガンガンお母さんと同じくらいやってもらえばいいと思う。あと、勉強が嫌いなお子さんのご両親は勉強をしない人たちが本当に多いので、親も自分が勉強すれば、子供も自然にするようになると思う。子供に「勉強しなさい」と言いたくなったら、自分がその時間を自分の勉強に使えば、「勉強する雰囲気」が家庭にできると思う。偉そうなこと言ってごめんなさい。でも、私は自分は勉強もしない母が私にヒステリックに「勉強しなさい」と言ってくるのが本当に嫌でした。母は料理も掃除も家事は上手だったので、母からはどちらかというと家事をスイスイやるスキルを学びたかったなぁと思います。一緒に料理をしたりしたかったです。母心とはいえ、勉強嫌いな人が人の勉強に口出すことないのに・・と思います。

      
  • 匿名 says:

    皆んな生身です。大人だからだとか子供だからとか、理性が働く時は冷静でいられる時。感情爆発は当たり前🤯の様な気がします。孫や人の子は客観的に対応出来るのは、責任無いしズッと一緒じゃないし、子育て経験があるから。子育て中は、互いに爆発もいいんじゃあないのかなって思います。子供は親より冷静に見てます。とにもかくにも、世界各国、平常な日常が来ますように^ ^

      
  • 匿名 says:

    ママお疲れさまです。私も1日中スマホやゲームやってる長男に怒鳴ったところです。でも必ずこれやったあと具合悪くなるのは自分です。子供の内面から意識が変わるような本でも読ませたいと思っています。とにかく家族がいくら言っても効果ゼロどころかマイナスのようです。

      
  • 匿名 says:

    次男ちゃんの澄んだ瞳が目に浮かびます、ママのイライラも良く解りますが一番の被害者は子供達!ミーンなで今は我慢の時ですね、こう言う私ももう70歳になるのにやっぱりマスク無しで自由にお買い物に行きたいもの、ママのんびり行こうネ♥

      
  • 匿名 says:

    今は31歳になる息子には、怒鳴りまくりましたよ。他人様は他人だから「鬼母だ」とか「言葉の虐待では」とか言われましたが、我が子を育てるのは親しかいませんからね。社会で生活できる人間に育てるためには、親の怒りは必要だと思います。他人様は他人の子など、ほったらかしですからね。

      
  • 匿名 says:

    なんかきれいすぎて、子供にどなっちゃいけないって母親にプレッシャーを与えているような。
    親だって人間なんだから、怒ること、感情コントロールできないこと、ときにはあるでしょう。

      
  • 匿名 says:

    子育てって、やってる最中は無我夢中なんですよね、、今、孫を育てている子ども達を見て、こーしてあげて、とかやりたい放題させてる子ども達にはちょっと制限する事も必要よ!とか実体験を元に話します。1番大切なのは、子どもの話をよく聞いてあげる!て事だと思います。悪い事をした時に向き合って、どうして?怒らないから言ってごらん?と優しく聞く事だ!と思いました。その後どうしたらいいのか、アドバイスも必要だ!と思います。大変な世の中だからこそ、心に余裕を持つことが必要だ!と孫を持ってから分かりました。子育て中の皆さん、大変だ!と思いますが、我が子の為に頑張って下さい。

      
  • 匿名 says:

    うちは中3の男児と小4の女児がいます。コロナによって休校となり生活リズムがくるってしまい寝るのは夜中3時ごろ、起きるのは昼過ぎになってしまい、勉強もせずに毎日スマホにスイッチなどダラダラしていました。
    親は心配のあまり優しい口調で注意していましたが、ぜんぜん子供たちにはひびかない。ついつい暴言的な言い方になってしまいます。わかってはいるけど、つい怒鳴ってしまう。
    私も何回も後悔してはの繰り返しでした。子供たちには可哀想なことをしていました。

      
  • 匿名 says:

    うちの双子の男の子も同じです。ゲームにユーチューブばかり。あと、数日で12歳になります。学校なくて、嬉しいタイプ。そこで、ゲームの会社が面白い勉強になるゲームを作ってくれればいいのにな。と、思っている。そもそもゲームは、戦いばかり、でも、あからさまにクイズ形式だと、子供には人気がでない。誰か、いいアイデアないのかなあ。本当に、ゲームの時には、すごい集中力があるのです。この、集中力があれば、皆、ハーバード大学にも入れるのになあ、と、思っています。弟さん、優しいですね。ホットしますね。ママ、のひとこと。

      
  • 匿名 says:

    主人亡き後3人育てました。勉強なんてNG。塾なんてNG。見てあげられなかった。
    でもいつか大人になり結婚し上手く生活している(笑)。他人に迷惑かけない人間なら大成功だと言いたいよ。
    お母さんは欲がありすぎ。(笑)

      
  • 匿名 says:

    ダウン症に負けずニコニコ笑顔のみらいくんに励まされました。健常者の私なんて本当にちっぽけなんだなとも痛感させられます。お母さんとお兄ちゃんを笑顔にして偉いねwこれからも頑張って!全国のダウン症の仲間達に元気と感動を届けてw

      
  • 匿名 says:

    こんにちは👋😃いつもブログで元気をもらっています🎵どこも同じですー休校になりいちばん最初に頭に浮かんだのは、緊急事態宣言[外出不可能]になったことで、親より大きくなった思春期男子を毎日どうしよ😖💧でした。ずっと一緒にいるのが嬉しい😃は数日で終了。段々イライラし親だけが頑張っているのはおかしい😠💢から、男子も巻き込み、今では洗濯干し、ランチ作り、おやつ片付け等を当番制にして楽しんでいます❗発見もみられオススメですよ~

      
  • 匿名 says:

    よしえさん
    なんとピンポイントな記事でしょう!うちも中学2年生の娘がおります。私もひとっけのない場所を選んで犬の散歩にひたすら歩きまくる外大好き人間。あ、鳥が鳴いてる、新緑が綺麗、青空最高と。娘はおうち大好き人間。小学2年から6年まで不登校でおうち生活、中学でやっと娘に合う場所がみつかり1年生の間は通学しました。そして自粛生活スタートのこの春、2年生になりました。絶賛昼夜逆転中です。この記事を読んで、不登校時代に母親の私があれやこれや、やりなさいと散々言っても全く娘に響かなかったのを思い出しました。子どもの中からやりたい気持ちが湧いてこないと動かないんですよね。今は無理にやらせようとする声かけはしてません。ただ勉強しなさすぎるのも不安はあります。うちにみらいちゃん来てくれないかなぁ。

      

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