LGBTQ+の若者に向けたコミックエッセイが完成 支援した英国大使館で出版記念イベント
奥野斐 (2022年5月1日付 東京新聞朝刊)
「LGBTQ+(プラス)」とも呼ばれる性的少数者の若者に向けたコミックエッセイ「トビタテ!LGBTQ+ 6人のハイスクール・ストーリー」が完成し、資金や情報提供で支援した在日英国大使館による出版記念会が4月28日、千代田区の同大使館であった。
若い当事者の悩みが題材
英国は同性婚が認められ、日本に比べてLGBTQ+の法整備が進んでいる。本は、支援団体「プライドハウス東京」のメンバーと、文部科学省のキャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」で派遣された留学生ら有志が作った。
若い当事者の悩みが題材のコミックとエッセイ、資料集の3部構成で、海外での体験を基にしたエピソードなども載っている。インターネットで資金を集めたという。全国の図書館などにも寄贈する。
出版記念会でヘレン・スミス首席公使は「LGBTQ+の人々の権利保護と自由の確保は英国政府にとって重要な課題の一つ」とあいさつ。制作に参加した大学生の中岸巧さん(23)は、本を通じ「当事者のユースに『1人じゃないよ』と伝えたい」と話した。
本の購入方法や詳細は「サウザンブックス」のウェブサイトで紹介している。