埼玉県で手足口病の流行警報 例年より早い増加、半数が1歳以下
飯塚大輝 (2024年6月27日付 東京新聞朝刊)
埼玉県は26日、手足口病の定点医療機関あたりの感染者数が基準を上回ったとして、流行警報を発令した。
「おむつ交換後の手洗い徹底を」
6月17~23日の定点あたりの感染者数は7.04人で、前週の4.28人から急増。国の定める基準の5人を超えた。警報の発令は2022年以来。
手足口病は口の中や手のひら、足の裏や甲に水疱(すいほう)状の発疹が出る感染症で、潜伏期間は3~5日。飛沫(ひまつ)や接触、便などから広がる。
基本的に軽症だが、まれに髄膜炎などの合併症を起こす。免疫がない子どもの発症が多く、埼玉県に報告された感染者の半数が1歳以下だという。成人は感染しても症状が出ないことが多いが、人にうつす可能性はある。
およそ2年に1度、夏に定期的な流行があり、例年は7月下旬から8月上旬にピークが来る。今年は例年より1カ月ほど感染者の増加が早い。県の担当者は「手洗いなどの基本的な対策、特におむつ交換後の手洗いを徹底して」と呼びかけている。