休校中、わが家で試して良かったこと、失敗したこと〈新型コロナ すくすく緊急アンケート②〉
「散歩や外遊びはOK」と文科省
緊急アンケートで心配なこととして最も多く挙がったのが「運動不足」。当初、文部科学省が「できるだけ自宅で過ごすこと」と通知し、各教育委員会や学校なども子どもや保護者にそのように伝えたため、「家から出られない」と悶々とした家庭も多かったのではないでしょうか。ただ、文科省はこうした子育て中の親の声などを受けその後、外遊びはOKと通知を変更しています。
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広い公園、室内で運動する工夫も
屋外での遊びについて、さまざまな事例が寄せられました。
「兄弟で広い公園で遊ばせて、(親は)待つようにしている」(40代フリーランス・自営業女性、練馬区)
「子どもは小学生と保育園年長ですが、同じマンション内に仲良くしてくれる中学生のお子さんがいるので、どちらかの家庭の親が休めるなど都合のつく日は3人で遊んでいる。敷地内の屋外で体を動かしてボール遊びなどもでき、とても助かっている」(40代会社員女性、千葉県市川市)
「人通りの少ないところで自転車を乗りに出かけている」(30代会社員女性、茨城県つくば市)
「朝8時から1時間くらい散歩をさせています」(40代助産師女性、港区)
「リフティングなど1人でもできる運動をさせる」(40代会社員女性、埼玉県川口市)
工夫しながら子どもたちが屋外で過ごせるようにしている家庭が多くありました。
室内で体を動かせるようにしているケースも。トランポリンやフラフープを購入したという家庭や、筋トレやダンスをしています、という声も。
「家の中でスマホの歩数計を使い、1日1万歩歩いたらご褒美ね!と言ったら、2時間くらい楽しそうに姉妹でグルグル歩いて遊んでいました」(40代専業主婦女性、横浜市)というほほえましい回答も。
ゲーム機Nitendo Switchの「リングフィットアドベンチャー」という体を動かすゲームをしているという具体的な回答もありました。
ZOOMで大人と話せる「カタリバ」
家の中にいる時間が長くなることで、心配なことの一つがゲームやインターネット視聴が長くなることです。
回答では「スマホの時間制限をかけました」(30代パート・アルバイト女性、東京都練馬区)
「ゲーム機能に時間制限をつけたら、けんかになった」(40代会社員女性、盛岡市)
「ポケモンのゲームが好きで、(休校当初は)いつもより長い時間ゲームをさせましたが、毎日だとさすがにあきてゲームに八つ当たりをするようになり、いつもの時間(1人30分)に戻しました」(40代会社員男性、大阪府堺市)
など、皆さん試行錯誤しているよう。
一方、「動画やテレビも利用します。長時間利用は不適切だと知っていますが、外に出られず本も読めない幼児は小学生よりもできることが制限されますし、外で遊ぶと周辺住民から通報され遊ぶ自由がないのだからやむを得ません」(30代自営業・フリーランス女性、青森県三沢市)という声もありました。
web会議システム「ZOOM」を使い、何かに秀でた大人と、家にいる子どもたちが語り合うというNPO「カタリバ」のプログラムについて「つながりが感じられて良いようです」(40代助産師女性、港区)というコメントもありました。
悩む…勉強ならネット使わせてOK?
学校で授業ができないため、ネット上で学べる仕組みも次々と出てきていますが、
板橋区の専業主婦(40代)は「学習するものならいいのか、家庭での使い方のルールへの疑問が湧くばかり。ネット利用を正しく理解できるまで覚えさせたくありません」との立場。
「オンライン授業などが無料で、親としてはうれしく思ったが、実際は子どもが興味を示さなかったり、うまく繋がらなかったりして失敗に終わっている」(40代会社員女性、杉並区)との声も。
一方、「タブレット学習(の進み具合)は両親の携帯に入ってくるので、やったことや時間も分かり良かった」(40代保育士女性、千葉県香取市)という声もありました。
午前中は学習、午後はゲームや動画視聴などと決めたり、親子で1日の計画を立てることで生活リズムをなるべく崩さないようにしている、という家庭も。「タイムスケジュールを前夜に子どもと決めることがコミュニケーションの時間。意外と楽しい」(40代契約社員女性、さいたま市)というコメントもありました。
料理がどんどん楽しくなってきた
家の中で楽しめることとして多かった回答は、料理です。
「子どもが高学年で、IH調理器なので、お昼ご飯を作るのを毎日やらせることで、少しずつですが手早さが出てきたように感じます」(40代臨時職員女性、千葉県松戸市)と子どもの成長を実感する声も。
「小麦粉をこねる遊びから、ピザやうどん、餃子の皮を作り食べるようにしている。お菓子作りにも挑戦する予定」(40代専業主婦、さいたま市)という回答もありました。
「悲しい気持ちにはふたをしない」
急な環境の変化や長引く休校で子どもが抱えるストレスや辛い気持ちへの対応策も寄せられました。
幼稚園の卒業間近で通えなくなった子がいる大阪府箕面市の専業主婦(40代)は「悲しい気持ちにふたをさせず、話を聞いて、いっぱい泣けるように促しました」と書いています。
練馬区のパート女性(30代)は「私からあえて、暇だね~、友達と会えなくて寂しいねなどとテンションが下がる言葉はかけないようにしています」。
「孫を心配する祖父母から手紙が届き、新鮮なやりとりに息子が喜んだ」(40代の契約社員女性、さいたま市)と、おじいちゃん、おばあちゃんの力を感じている親も。
子どもたちのお手伝いに助けられているという三郷市の会社員女性(40代)は「オーバーなくらいに喜んでお礼を言うようにしています」と気を配っています。
母子3人でずっと過ごさなくてはならない毎日、という東京都福生市の自営業・フリーランスの女性(40代)は「子どもたちとはあえて別々の部屋で過ごすなど、家庭内での距離感も大事にしている」そうです。
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