〈えほん〉「火のトンネル」写真・文 岡本央
長壁綾子 (2023年8月9日付 東京新聞朝刊)
教室の黒板6枚分ほどの大きな紙に、黒一色で描かれた絵は「火のトンネル」。長崎に原爆が落とされた直後の様子を長崎市立銭座(ぜんざ)小学校の6年生が全員で描いた。この小学校でも児童約500人の命が奪われた。
「自分でかいたのに、こわい。手までふるえてきた」「泣きながら走ってにげた人。助けをよぶ人。もうそんな体験をする人がいない世の中にしたい」。子どもたちが描きながら感じたことを伝える。
今日は長崎原爆の日。黒く染まった絵を通して、平和と核廃絶のために1人1人ができることを考えていきたい。
1760円。大月書店=電話03(3813)4651。