杉浦太陽さん×産後クライシス(2)夫婦ゲンカを減らすコツは「キッチンとホール」の関係性

Q2.子どもが生まれたら夫婦ゲンカが増えてしまって…

◇東京都の「まめのこ」さん、0歳の男の子を育てる30代前半のお母さんからの質問です。

出産前に比べて夫婦のケンカが増えました。子どもの世話にしても家事にしても、言わないと動かない、頼んでも場所が分からない夫への不満がたまっています。正直、子育てに加え、夫育てもしないといけなくてしんどいです。「夫に気持ち良く協力してもらうためには、夫を持ち上げてやる気を出させる」と言いますが、そんな暇あったら子育てに集中したいです。

杉浦さんは元々、自分から家事・育児をやるタイプでしたか? 言われて嫌だったことや、こういう言い方をされれば素直に受け取れる、など、夫側の気持ちを知りたいです。

「手伝ってるやん」と葛藤した時期も

杉浦太陽さん 僕ら夫婦は結婚が早く、僕が26歳で、彼女が20歳でした。もちろん家事育児はやったこともなかった。僕の場合は、妻が妊娠した時点でサポートするために料理や洗濯を一緒にする時間が増えたんです。ただ、やっぱり家にいる時間が多いのも、家のことを一番分かっているのも妻ですから、僕も初めはうまくできなかったですね。

 自分から風呂掃除をしても、「お風呂掃除じゃなくて、今、子どもが泣いてるからそっち見ててほしかった」と言われてしまったり。こっちは「手伝ってるやん」「なんでそんな文句言われるの」と葛藤した時期もありました。

 でも、家の中での妻の時間の流れ、妻のルーティンがあるんですよね。晩ごはんの準備にも、寝かせる準備にも、この時間はこれして、子どもが泣いたらこれして、って。そのルーティンを、仕事終わって帰ってきたダンナが壊しちゃいけないと思うんですよ。ダンナさんのルーティンはどうでもいいんです。妻のルーティンを理解して、それに乗って動かないと。その流れをダンナさんが止めてしまうと、そこでケンカが起きる。

妻の機嫌が悪いのが一番嫌…僕もです

杉浦さん 「妻の機嫌が悪いのが一番嫌」という人は多いと思うんですけど、僕もそうです。「ただいま~、うわっ! ピリついてる」というのはつらい。そうならないためにも、ダンナさんがまず、絶対にした方がいいのは、「俺、今、手空いてるけど、なんかすることある?」って、妻が今してほしいことを聞くこと。

今川綾音記者 自分でしないで、聞く?

杉浦さん 自分がしたことによって、「今それじゃないねん」とか、「私さっき掃除したのに、掃除機かけんといて」とか言われるじゃないですか。そうじゃなくて、妻の流れをずーっと見ながら子どもの流れも見て、「今、俺はどの波に乗ろうかな」って考えて、「ちょっと今、手空いてるけどやりましょっか?」って聞いて動く。

 聞くことによって、覚え始める。「この時間はこれね」とか、休みの日に広場に行ったら、「いつも昼間はこういうことしてるのか」とか。それを勉強していって初めて、何も言われなくても動けるようになっていく。

 ダンナ育ては大変だと思います。でも、家のリズムを理解してもらわないと、ダンナさんも「なんなんだよ」ってなっちゃう。お互いに家のリズムを共有した上で、初めて息の合った家事や育児ができる。

今川 子育てや家事をメインで担っている人の方に、もう1人が合わせていく。

杉浦さん 合わせてあげる。めっちゃケンカ減りますよ。マジで。

寝かしつけに帰宅時間が重なる場合は

今川 うちは、ガチガチ私が言っては、夫を嫌な気持ちにさせてしまっていました。寝かしつけにしても、「子ども2人をようやく寝かせられる~」「寝るタイミングが合った、私も寝られそう」というタイミングで夫が帰ってくると、やっぱり子どもはうれしくて、「あ~お父さん!」って起きちゃう。

杉浦さん 僕は子ども寝かせるタイミングに帰宅が重なる場合は、近くで時間つぶします。車通勤なので、車で1時間、子どもが寝るまで待ちます。

今川 そうなんですか!?

杉浦さん 子どもには会いたいですよ。でも、会って抱きしめたら、子どもの目が覚めちゃう。だから、寝顔で我慢することにして、1時間ちょっと我慢する。そうしたら時間通り寝てくれるし、落ち着いた後に「ただいま~」って帰ったら、妻が穏やかでいられる。しかも、夫婦の時間をゆっくりすごすこともできる。

今川 子どもに会いたいという気持ちには、どうやって折り合いをつけているんですか?

杉浦さん それはもう、時間の調整です。「休みの日にいっぱい遊んであげよう」とか、「ちょっと早起きして子どもと一緒に遊ぼう」とか。早い時間の帰宅ならいいですが、残業などで遅い時間になることもありますから、そこはグッと我慢しないと家族のためにならないのかな、と思います。

「シンクロ」への努力をしないとダメ

今川 谷岡さんのところはどうですか?

谷岡聖史記者 うちは共働きですが、家のリズム、時間の流れを夫婦の間で共有しておくところは杉浦さんと同じで、僕もすごく大事だと思います。「今、これをやってて、この次にこう動くから」と、流れを邪魔しないように、あうんの呼吸で動く。これはすごく気を付けています。

杉浦さん 僕は時間はかかりましたけど、今は妻の思考が読めるようになったので、口ずさんでる歌のフレーズも一緒の時があります。

今川 だんだん夫婦がシンクロしていくんですね。

杉浦さん シンクロしていく努力をしないと、ダメだと思いますね。

うちは「妻が料理長、僕は副料理長」

今川 よく聞く妻側の悩みに、「頼めば割とやってくれるんだけど、頼むのが癪(しゃく)」「自分で気づいてやってほしい。私だって子育ては初心者。なんでも私に聞かないで」というのがあります。

杉浦さん 僕の家では自然に、料理長と副料理長の関係になっています。料理長は妻。妻が料理を作っていたら、僕は「洗い物がたまってるから洗っとくね」とか、「子どもが遊んでほしそうだから遊んできます」とか。「ごはんできたよ~」って言われたら、「配膳しようか」「箸用意しようか」と動く。もっと分かりやすく言ったら、キッチンとホールみたいな関係性。めちゃくちゃリズムがいいです。うちの場合は、ですけど。

今川 料理長と副料理長、といういい関係ができたら、スムーズに家の中が流れそうです。

杉浦さん そっちの方が早いし、早く終われれば、家事が終わった分ゆっくりできるじゃないですか。夫婦の時間もできるので、「たまってたテレビ見よっか」と一緒に見られる。2人でやることで、2人の大事な時間を作る。

谷岡 杉浦さんご夫婦は、その形を見つけてる、ってことですね。

杉浦さん 見つけましたね。

コメント

  • 杉浦さんのご家庭の円満さは、お二人の努力から来ているということを、改めて認識しました。お若い結婚で当時は色々揶揄されましたが(すみません)、すごいと思います。 私はもう少し世代が上なので、共働き家庭
    ちびっこ 女性 50代