日本最古、上野動物園のモノレール 31日にラストラン 今後の運行はアンケートで決定

天田優里 (2019年10月11日付 東京新聞朝刊)
 日本初のモノレールとして1957年に開業した上野動物園(東京都台東区)内を走るモノレールが、車両の老朽化のため今月末で運行を休止し、62年間の歴史にいったん幕を下ろす。東京都によると、最終的に廃止するかどうかは未定。今後、来園者らにアンケートを実施するなどし、結論を出すという。

今月末で運行を休止する上野動物園内を走るモノレール=東京都台東区で(笠原和則撮影)

来月からはパンダのラッピングバス

 モノレールを運行する東京都交通局は13日から記念キャンペーンを開催予定。来月からは代わりに、パンダのイラストをラッピングしたバスを走らせる。

 上野動物園のモノレールは遊戯施設ではなく、鉄道事業法に基づく交通機関。東園-西園間330メートルを1分半で結び、年間100万人以上が利用してきた。線路に車両がぶら下がる「片腕懸垂式」で、現行の「40形車両」は2001年製造の4代目。老朽化が進んで交換部品の調達も難しくなり、運行休止が決まった。

 13日からの「40形車両ありがとうキャンペーン」では、利用者が記入したメッセージカードを貼った記念ボードを設置するほか、モノレール缶バッジを作るワークショップを行う。開催日は台風19号の影響で変更となる可能性もある。運行最終日の31日は午後4時半からラストランイベントが開かれ、写真撮影会などがある。 

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年10月11日