〈清水健さんの子育て日記〉23・「どうしてママがいないの?」 避けられない質問に直面したら

( 2020年7月10日付 東京新聞朝刊)

背中も似てきました(笑)

息子と遊んでいる僕に、女の子が聞いてきた

 掛け布団から飛び出した息子の足が僕のおなかの上にズシリ。こちらが目を覚ますぐらい重みを感じるようになった。もう5歳だもんな。ぐっすり眠る息子の布団を掛け直しながら、しみじみと成長を感じました。


〈前回はこちら〉結婚記念日、ママの好きなガーベラを息子は選んだ


 小学2年生か3年生くらいの女の子が、息子と遊んでいる僕に、「どうしてママがいないの?」と聞いてきました。僕への質問だったけど、近くにいた息子にも聞こえてしまったかもしれない。

シングルファーザー仲間に相談してみました

 「しまったかもしれない」と思うのは、僕はまだ、息子に聞かれたくない、聞かせたくないんだと思う。いつも、パパかばあちゃんと一緒にいる息子のことが、その女の子には純粋に不思議だったんだろう。「こういうことは、あまり聞いちゃいけないんだよ」と、注意するのもおかしい。間違った質問でもないし、聞いてはいけないことでもない。これから、息子にはもっと、こういうことがあるだろうし、うまく答えられず泣きながら帰ってくることもあると思う。

 シングルファーザー同士で交流する僕のオンラインサロンで、こういう時どうしているのか聞いてみました。「僕は、すぐに答えるようにしています。だって、ママがいないのは、悪いことでも、恥ずかしいことでもないですもんね!」「心の中ではいつも一緒なんだよと、息子がお友だちに言えるようになりました」。そう答える人もいれば、お子さんの年齢で状況も違って、「どう答えるか困っていないかな、と少し心配です」「そろそろどう答えるか話してみていいかも」との声もあります。

親以上に、子どもたちが直面することだから

 この質問は僕たちには避けられないもの。しかも、親以上に子どもたちが直面することでもある。だから、親である僕たちがどう答えるのか、どう説明するかはとても大切で、慎重にも不安にもなる。でも、親が思う以上に子どもは成長していて、当たり前のように「病気でいなくなった」とか、「全然、大丈夫だよ」って言うのかもしれない。

 親に共通するのは、子どもたちはママのことを理解しながら「強く生きてくれる」と信じていること。そして、「パパが強くならなくちゃいけない」ということ。寝息を立てる息子の頭をなでながら、息子がその質問をされた時、ひとりで悩まずに、「そうか、そんなこと聞かれたんだ。どう答えようか」って、相談し合える親子の関係でいたい。(フリーアナウンサー)

コメント

  • 数年間は、すごく寂しいかも知れませんが、お父様ができるだけの愛情を添えてあげたらなんでも話し合える素直な子に成長しますよ。月日が過ぎるのは、早いです。頑張っては嫌だよね。明日は、何と何しようかと楽しみ
     
  • 重度の自閉症の子を残し36才で妻はこの世を去りました⁉️子供はその時五歳でした。言葉は今でも全然話せません!🌠父子でずっと過ごしてきました‼️子供にお母さんのことを聞いても反応無し?悲しいです。あれか