〈ママパパ議連 本音で話しちゃう!〉第3回 加藤鮎子衆院議員 間もなく出産。産休中も採決に参加したいけれど…
衆院議員の加藤鮎子です。前回のコラムを担当した寺田学議員からバトンを受け取りました。寺田さんからのご質問は、選挙区の秋田に住んでいる息子さんの小学校入学後、家族との時間をどう確保していけばいいかアドバイスを、とのことでした。国会議員に限らず、単身赴任で子どもと一緒に過ごす時間がなかなかとれない…と悩みを抱えている方はきっと少なくないと思います。
わが家はまさしく、7歳の長男が地元の山形県鶴岡市の小学校に通っています。この4月から2年生ですが、確かに小学校に入ってからは毎日大忙し。私と夫は平日、基本的には東京で仕事をしているので、会えるのは地元に帰る週末になります。とはいえ、地元に帰ったときも、国会議員としての仕事が盛りだくさん。そこで、できるだけ地元のお祭りやスポーツイベントといった息子も参加できる行事に参加し、地元の様子もしっかり把握しつつ、息子とも触れあえるように工夫しています。息子を連れて行けない仕事でも、鶴岡市内であれば、すぐに自宅に帰れるので、仕事の合間を縫って食事をしたり、少しでも一緒に過ごせる時間を多くとるようにしています。
実は息子も6歳になってからは、1人で飛行機に乗って東京に会いに来てくれるようになりました。5月に出産を控えているのですが、私のお腹が大きくなりはじめてからは、もっぱら息子が会いに来てくれています。子ども1人でも飛行機に乗れるような航空会社のサービスがあるんです。機内から到着ロビーまでサポートしてくれるので安心ですよ。息子もたくましくなりました。
さて、先ほども触れたように5月に出産を控えているのですが、妊娠中はあの手この手で仕事を乗り切ってきました。どうしても車での移動が多い国会議員。車の縦揺れがもうダメで、後部座席で横になるのですが、横になったら最後、なかなか起き上がれません。そこで車内の天井につかまるためのロープをつけてもらったり、空腹時に気持ち悪くなるのを避けるために常にカルパスやノリせんべいを持ち歩いてむしゃむしゃ食べたり。安定期まではなかなか妊娠を公表できないので、おそらく周りの方は不思議な思いで見ていたと思います。最も辛かったのはお腹が大きくなる前のつわり時でしたが、主に国会が閉会中だったので仕事の調整ができたのは幸運でした。
いま私が参加している党を超えた議員連盟「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」では、「産休中の表決権」を提言しています。産休中にどうしても国会の本会議場にいけない場合は、インターネットで採決に参加できるようにする仕組みです。可能かどうか今後議論を進めることになりそうですが、いま当事者として思うのは、又いつ陣痛が来るかわからない時期に、体に合わない議場の椅子に3~4時間も座り続けるのは、結構な心臓の持ち主でないと出来ません。
本人は、気合で我慢出来ても、イザと言うときに周囲にかける迷惑まで考えると、自宅から遠隔で採決に参加出来れば理想的です。産んだ後は更に必要性を感じることでしょう。出産直後に乳児を預けて議場に出てくるというのは簡単なことではないからです。妊娠・出産に向き合う女性たちでも政治に参加しやすいような、時代に即した環境づくりが必要だと感じています。
しばらくは、まもなく産まれてくる赤ちゃんのお世話と仕事との両立が課題になりそうです。ということで、双子ちゃんのママでもある蓮舫さん! 1人の子育てでも大変なのに、双子ちゃんの子育ては神の領域だと感じます。子育ての秘訣を教えてください。
加藤鮎子(かとう・あゆこ)
山形県第3選挙区、2期、自民党。1979年4月19日、山形県鶴岡市生まれ。慶応義塾大卒、米コロンビア大大学院修了。衆議院議員秘書などを経て、2014年の衆議院議員選挙で立候補。現在は自民党山形県第3選挙区支部長、内閣第二部会副部会長、女性局次長、青年部長、衆院国土交通委員会委員、内閣委員会委員、地方創生特別委員会委員。
【オススメ絵本】 「100万回生きたねこ」「ママがおばけになっちゃった!」
(構成・坂田奈央)