沼津市が市立中の部活を「平日は週3日」に制限 来年度から、教員の働きすぎ防止

今坂直暉 (2022年10月27日付 東京新聞朝刊)
 静岡県沼津市は市立中学校の部活動について、2023年度から平日は週3日に制限することを決めた。部活動の地域への移行を進める国の方針を受けた対応で、教員の過重労働の防止などにつなげる。今後は休日にも部活動の制限を拡大する方針だが、生徒がスポーツや文化活動に親しむ機会を十分に確保できるかが課題となる。

労働時間を「月30時間」減らせる

 運動部と文化部が対象。市立中学18校のうち、既に9校で平日の部活動を週3日にしているが、沼津市の方針は全校一律で月曜と木曜を休みにする。完全下校時間も学校によって差があったが、遅くとも午後5時までとする。

 顧問の教員が部活動に時間を割かれ過重労働につながる実態が全国で浮き彫りになる中、市教委によると、平日の部活動を週3日制にすることで教員の労働時間を最大で月30時間削減できるという。生徒は空いた時間を部活動では取り組めないスポーツや学習塾での勉強などに生かせるメリットがあるとしている。

地域移行へ「受け皿の確保が重要」

 ただ、地域でどれほどの生徒を受け入れられるかは「まだ判然としていない」(沼津市教委担当者)。奥村篤教育長は26日の市長会見で「部活動を指導したい教員が、地域の指導員として兼業できるよう検討する」と話し、直ちに教員の労働時間の削減が難しいことが考えられる。また、クラブチームなどに指導を委託した場合、奥村教育長は「費用負担を生徒側に求められる可能性がある」として、経済的余裕のない家庭の生徒が参加できるかなど課題は多い。

 少子化などを背景に、国は来年度から3年間で休日の部活動の地域移行を段階的に進めるよう求めている。沼津市では来年度にも学校関係者や有識者、スポーツ団体関係者らによる協議会を設置し、地域移行の課題を検討していく。奥村教育長は「生徒が地域でやりたいことをかなえられるような受け皿の確保が重要だ」と強調した。

コメント

  • 部活動は学校を離れて地域移行する流れができつつある。部活命の生徒諸君は地域クラブに所属して研鑽を積んで欲しい。毎日自分の時間を削って頑張っている先生方をこれ以上困らせるな。「勝ちたい」だの「強くなりた
    キガネムシ 男性 50代 
  • 部活がんばってる?そこらの中学校と勝った負けたの部活の何が頑張ってるんだろう? 勝ちたい?負けた時に、「次はどうするのか」「どういう練習をするのか」「相手がこう動いたから、次はこうしよう」とか考
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