「重すぎるランドセル問題」に朗報? 町田市の小4男児の「軽(かる)ランド」が金賞に

松村裕子 (2019年2月6日付 東京新聞朝刊)
 教科書が詰まったランドセルを少しでも軽く感じるようにと、東京都町田市立町田第五小4年、荻野惺(さとる)君(10)が、底上げして重心を高くするためのアイデア作品「軽(かる)ランド」を考案した。市少年少女発明クラブのアイデアものづくりコンテストで最高賞の金賞に輝き、市内で表彰された。

底上げする部材をランドセルに入れる荻野君=町田市で

重いものは上、軽いものは下…細工で底上げ

 通学時に「ランドセルが重い。どうにかしたい」と思ったのがきっかけ。昨秋、テレビで重いものが上に、軽いものが下にあると軽く感じると知り、底上げすれば効果があると思い、試作を始めた。

 完成した作品に取り入れたアイデアは、ランドセルの底上げをする部材と、ふたを閉める細工。部材はプラスチック製で縦10センチ、横20センチ、高さ15センチ。長方形の板を布でつなぎ合わせてあり、平らに折りたたんで運べる。体感的に軽くなる高さに調節したり、紙やセロハンテープで試すなど工夫を重ねた。ふたは、教科書が上にはみ出ても閉まるように、本体側に磁石やバンドを付けた。

「金賞うれしい」「実際に担いだら軽かった」

 軽ランドはランドセルを軽く背負うという意味。「金賞を取れると思わなかったのでうれしい。実際に担いでみたら軽かった」と話した。

 作品は15~17日、町田・デザイン専門学校(同市森野)である産学ネットワーク展で展示される。