入園シーズン 保育所の環境改善に、親の立場からも声を上げたい

(2021年3月30日付 東京新聞朝刊)

人手不足の保育現場「若手も育ちにくい」

 「東京すくすく」では、保育所の実情を伝える記事も随時掲載しています。新入園を控える家庭も多い新年度を前に、保育所関係の記事への反応が目立っています。

 認可保育所で当時1歳だった子が保育士から虐待を受けていた事例を紹介した「保育士がトイレで1歳児を…母親『まさか虐待を受けるなんて』」の記事には、「保育園選定の際に虐待が一番怖い。親としてどう防いだらいいのでしょうか。『預かってもらえるだけありがたい』という社会的空気がありつらい」という戸惑いが寄せられました。

 記事の中で、保育施設での虐待被害に詳しい寺町東子弁護士は「規制緩和や人手不足で保育士の労働が強化され、ストレスなどから虐待が起きやすい状況だ」と指摘しています。

 東京の40代女性保育士からは「(すくすくに掲載されている)保育士側に立った記事には励まされる」との投稿が届きました。この女性が働く施設では、2歳児の19人を4人の保育士で担当していましたが、人手不足で新年度から3人に減らされるそうです。「3密を避けたり、消毒を増やしたり、時間も人も足りなくて増えてもよいくらいなのに。これではさらに離職率が上がってしまう。若手も育ちにくい」と訴えます。

 就学前の子どもたちが健やかに育つために欠かせない保育施設。利用する立場の親からも、保育士が余裕を持って子どもと向きあえる環境を求める声が広がっていけばと思います。 

コメント

  • 本当!若手は育ちにくいです。 これだけ保育園の需要が高まる中戦後まもないか作られた最低基準もそのまま。しかも人手不足を理由にどんどんわるいほうに。 試しに給料をあげてみて欲しい。し最低基準