「マツコ」が松戸市長選の特設サイト開設 母親たちから候補者へ54の質問 子育て世代に投票呼び掛け
牧田幸夫 (2022年5月26日付 東京新聞朝刊)
「政治は生活」をモットーに議会ウォッチを続ける千葉県松戸市の市民グループ「まつど子育てコネクト」(通称・マツコ)が、松戸市長選挙(29日告示、6月5日投票)の特設サイトを開設した。立候補予定者にはすでに公開質問状を出しており、告示後に順次サイトで回答を公開していく。
「まつど子育てコネクト」通称マツコ
マツコの竹内幸枝代表によると、子育てをする母親たちを中心に質問を募ったところ、54の質問が寄せられた。公開質問は「市長になったら真っ先に取り組みたいことは? また、その理由は?」など5問。さらに40問の「Q&Aマラソン」への回答も呼び掛けている。
竹内代表は「投票先を検討中の市民のために、プロフィールや公約が一目でわかる立候補者名鑑を作成したかった」と説明する。サイトから各立候補予定者の公式ホームページなどにアクセスすることもできる。また、前回2018年の市長選投票率は29.33%と下落が続いており、「子育て世代や多くの若者に投票に行ってほしい」とも。
マツコはコロナ禍をきっかけに、政治が子育てや教育に密接に関わっていることを肌で感じ、精力的に市議会の傍聴を始めた。傍聴だけに飽き足らず、昨年8月からは市の「まつど議会だより」(年4回発行)の発行日に合わせて、市民感覚全開の「裏まつど議会だより」(電子版)を発行し注目されるようになった。
「きちんと自分ごととして投票を」
委員会審議や一般質問での議員と当局のやりとりを聞いたメンバーが、まちづくりの議論を自分ごととしてとらえ、感想をリポートしている。先の3月議会を特集した5月1日号は10ページで、今やボリュームは市の議会だより(8ページ)をしのぐまでに。
市長選には11人が立候補を表明し、大混戦の様相を見せている。特設サイト担当の富田文子さんはこう語る。「特定の候補を推すための活動ではありません。候補者それぞれの情報を有権者に届け、きちんと自分ごととして投票をお願いしたいのです」