〈10月は里親月間〉子どもたちに「帰る家」があるということ 里親について知る記事7選

 日本には、虐待や病気、経済的な事情などで親と一緒に暮らせない子どもが約4万2000人います。そんな子どもたちの親に代わって、一時的、あるいは継続的に育てているのが里親です。10月は里親月間。さまざまな角度から里親について取り上げた記事7本を紹介します。

里親家庭が居場所になるまで

乳児院や児童養護施設で暮らしたことがある子どもは、里親家庭で過ごす時間をどう受け止めているのでしょうか。3歳から高校2年生の今も里親家庭で暮らす女子生徒と、今は2児の父として世帯を持つ男性へのインタビューです。不安だった気持ちや進学時の里親とのやりとりを振り返ります。

(1)言えなかった本音、憧れた「普通の暮らし」…里親家庭が「自分の居場所」になるまで

映画を通して里親の世界を

自身も里親として2児を迎えた漫画家の古泉智浩さんは、血のつながりのない親子が描かれた映画を見て「背中を押されていた」と言います。『八日目の蝉』(2011年、日本)や『そして父になる』(2013年、日本)など、多くの作品を里親目線で解説しています。

(2)〈古泉智浩 里親映画の世界〉vol.1『ブリグズビー・ベア』誘拐犯の後ろめたさと「恐るべき幸福感」

古泉さんの日記で里親を身近に

古泉さんは、里子として迎え、今は養子の兄うーちゃんが4歳、妹ぽんこちゃんが1歳のころから子育て日記を連載しています。子どもに実親が別にいることを伝える「真実告知」など、難しい場面の心の動きを赤裸々につづっています。

(3)特別養子縁組と真実告知 里親としての恐怖心〈古泉智浩さんの子育て日記〉

子どもを託した親の思い

予期せぬ妊娠で、子どもと親子関係を解消し、特別養子縁組で養親に託した女性へのインタビューです。公開当時、大きな反響がありました。「どうしたら子どもが幸せになるだろう」と悩んだ末の選択でした。

(4)予期せぬ妊娠、生後5日で息子を託した母親 特別養子縁組が支えた「ごめんね」の先の人生

特別養子縁組成立後の困難

里親から特別養子縁組して親子になると、里親のころにはあった公的支援がとたんになくなるという現実があります。助けを求めづらく、抱え込んでしまう養親も少なくないといいます。全国の養親や養子がつながるためのネットワークを立ち上げた養親が伝えたいこととは。

(5)特別養子縁組の子育ては「キラキラ」ばかりじゃない 全国フォーラムで5歳養子の母が伝えたいこと

同性カップルの里親もいます

里親になる要件を巡っては、同性カップルや単身者を認めている自治体もありますが、まだ事例は少ないようです。欧米では実父から性虐待を受けた女の子に、里親として女性カップルが求められるケースもあり、同性カップルも貴重な担い手だといいます。

(6)同性カップルも里親になれる 実父の虐待で「女性2人だと安心できる」子も 貴重な担い手だと知ってほしい

「週末里親」という選択肢も

厚生労働大臣だった当時、親が育てられない子どもを「施設から家庭へ」という原則を打ち出した塩崎恭久さん。自身も地元・愛媛で週末里親として子どもたちとの交流を続けています。子どもを預かって見えたことがあるといいます。

(7)法律をつくった塩崎恭久元大臣も「週末里親」やってます 心に傷のある子どもは家庭が必要  みんなで養育する社会へ