江東区のPTA広報紙コンクールで水神小・深川四中が最優秀賞 LINEを駆使して保護者の負担減
小形佳奈 (2022年7月26日付 東京新聞朝刊)
東京都江東区立小中学校のPTA広報紙などを対象としたコンクールで、水神小と深川第四中が最優秀の区長賞に輝いた。一方、新型コロナ下、対面会議の代わりに打ち合わせをSNSで行ったことで「保護者の負担が減った」といった声や、制作により、足が遠のいていた学校との距離感が縮まったとの意見もあった。
QRコード付きの鼓笛隊企画が好評
小中各PTA連合会が合同で主催。昨年度の広報紙やウェブ上の広報活動が対象で小学校18校、中学校10校から応募があった。各PTA連合会長や区教育委員会関係者らが審査した。
水神小の広報紙は学校行事や部活動、表紙にもした鼓笛隊の紹介をはじめ、タブレット端末の活用術を校長にインタビューした記事などで構成。審査員からは、それぞれの楽器の音を聞けるQRコードを付けた鼓笛隊の企画が好評だった。
昨年度PTA広報部の上村麻利子さん(47)は「事前に広報部のLINEグループでアイデアを募り、対面の編集会議で広報紙ページ数と同じ8枚の紙に付せんで貼ってページ建てを決めた。顔を合わせた打ち合わせは、この1回」と話す。何度かあった内容確認もLINEで行ったという。
校内の感染症対策を養護教諭に取材
深川四中は「知られざる学校の舞台裏」と題し16ページの大作で挑んだ。校内の感染症対策を養護教諭に、給食献立の裏話を栄養士に取材。「コロナ禍だからこそできたこと」を生徒、教職員、保護者に尋ねたアンケート結果も載せた。連絡調整はLINEを使った。
深川四中の広報紙は都内の公立中が対象のPTA広報紙コンクールでも最優秀賞を受賞。昨年度PTA広報部長の川村こまゑさん(40)によると、部員には「行く機会が減った学校と距離ができていたが、広報紙がそれを縮める役割を果たせた」との意見もあったという。川村さんは「広報紙は学校、生徒、保護者の架け橋という存在意義が明確になった」と喜んだ。
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