オンライン授業の受講率にばらつき 46%の小学校、3%の中学校も さいたま市教委報告
前田朋子 (2021年9月17日付 東京新聞朝刊)
さいたま市教育委員会は、2学期開始以降に市立小学校で20%、同中学校で10%の児童生徒がオンライン授業を受けていると明らかにした。開会中の市議会9月定例会の文教委員会で13日に報告した。委員からは「出席停止」に関する質問や、チャット機能を使ったいじめの危険性などの指摘があった。
小学生2割、中学生1割がオンライン参加
同市立小中学校では夏休み明けから学校での対面授業と並行して、新型コロナウイルス感染への不安から登校を希望しない児童生徒が、オンラインで同時に授業に参加できるようにしている。緊急事態宣言期間の今月末までの措置で、対面とオンラインのどちらにするかは各家庭が選べる。
市によると、2学期の授業が始まった8月27日時点の調査では、小学生の21%、中学生の12%がオンライン授業を希望していた。ただ、学校によって差があり、9月10日時点でオンラインで受けている生徒が3%にとどまる中学校がある一方で、46%の児童がオンラインを選んだ小学校もあった。選択状況について、市側は「初の取り組みで、具体的に割合を読み切ってスタートしたわけではない」と述べるにとどめた。
「なぜ出席扱いにできないのか」の質問も
オンラインで授業に参加した場合は「出席」ではなく、「出席停止」とする扱いについて、委員からは「出席にしている自治体もある。なぜできないのか」と質問があった。市側は文部科学省の規定に従ったとした上で、「子どもや保護者にとって不利益がないことを承知していただきたい」と説明。委員会後の取材に市教委の担当者は「出席停止は忌引と同じ扱い。学校の記録では『特例の授業、オンライン授業実施』と記入することになるが、欠席ではないので皆勤賞にはなる」と述べた。
また、文教委では、先生から見えない状態での子ども同士のチャットのやりとりが、いじめにつながる危険性なども指摘され、市側は「機能の研究を進め、子どもたちが安心して学べる環境を整えたい」とした。
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