英語スピーキングテストで採点ミス 解答が録音されず「ザー」 都教委が点数を上方修正し謝罪
三宅千智 (2023年2月8日付 東京新聞朝刊)
東京都教育委員会は7日、今月の都立高入試に初めて活用する英語スピーキングテストについて、受験生8人に採点ミスがあり、評価を上方修正したと発表した。解答音声が録音できていなかったことが原因としており、担当者が6日に受験生と保護者に謝罪した。
バックアップ音声で採点やり直し
テストは都教委と協定を結んだベネッセコーポレーションが運営。昨年11月の本試験、12月の予備試験で中学3年生計約7万1000人が受験し、ベネッセ関連会社のフィリピン現地スタッフが採点した。
都教委によると、受験生への採点結果の通知を終えた1月27日以降、ベネッセ側が協定に基づき、再度、全受験生の解答音声を確認すると、8人の音声の一部で「ザー」という機械音が流れ、解答が録音されていなかった。イヤホン付属のマイクを介さず、タブレットに直接録音されていたバックアップ音声で採点をやり直したところ、8人とも当初の採点結果より点数が伸びたという。
都立高入試「8点増えた」生徒も
都立高の一般入試の出願は7日で締め切られた。都教育庁の滝沢佳宏・指導推進担当部長は「8人の出願手続きは希望を十分踏まえて対応する」と説明。8人の点数については「個人の成績なので公表は差し控える」とした。
テストの入試活用に反対する大内裕和武蔵大教授らが中学校関係者から得た情報によると、8人の一部は、都立高入試での点数が8点増えたという。大内氏は「受験生の人生に影響を与える大きなミスだ」と批判した。
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