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川崎殺傷事件 カリタス小校長「命あっての教育」 子どものケアに万全尽くす

石川修巳 (2019年5月23日付 東京新聞朝刊)
 川崎市多摩区で起きた児童ら19人の殺傷事件を受け、被害児童が通っていた私立カリタス小学校が28日夜に記者会見を開きました。内藤貞子(ていこ)校長は「子どもたちの命あっての教育です」と語り、警備強化とともに、児童や保護者のケアに万全を尽くす考えを述べました。主な発言をお伝えします。 

事件について記者会見するカリタス小の内藤貞子校長(中)。右は倭文覚教頭、左は斎藤哲郎理事長=川崎市多摩区で

 斎藤哲郎・カリタス学園理事長 この何とも言えない蛮行によって、落ち度のない子どもたちと、愛情深く子どもを育んでこられた保護者の方々が被害に遭ったことは、怒りのやり場がなく、痛恨の極み。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、けがをした方々の1日も早い回復とご家族の痛みに寄り添っていきたい。

 内藤校長 保護者のみなさんは、無事に学校に行って、無事に帰ってきてくれるかなと心配して、子どもたちを毎日見送り、そして迎えてくださっている。このような痛ましい事件が起き、たいへん悲しく、つらく思っている。

 倭文覚(しとりさとる)教頭 私は毎朝、子どもたちをスクールバス停で学校に送っている。今朝も同じだった。5本目のバスを送り、次の6番バスがバス停に到着。子どもたちの先頭にいて、6人ほどの児童をバスに乗せたその時、列の後方から子どもたちの叫び声が聞こえた。

 状況が分かるように列の後方に移動した時、目の前に、犯人が両手に長い包丁らしきものを持って、無言で児童に刃物を振りながら、バス乗り場の方に走っていく姿を確認した。スクールバス運転手が降りて、犯人の後を追った。

 私は携帯電話で110番し、児童の被害状況を確認しながら、列の後方に向かった。それが7時45分。警察に救急車の手配と現場の説明をし、7時51分、学校に一報を入れた。

 泣いている子どもとけがをしている子どもが複数いたので、けがをしている子どもは動かさない方がいいと考えて、「元気な子は先生の後についてきなさい」と言って、20人ほどをバスに乗せた。まだ後方に倒れている児童がいた。コンビニの奥にけがをしている児童が5人、ほかにその3倍くらいの児童がコンビニに逃げていた。重傷の児童のところで、警察や救急隊の到着を待った。

 内藤校長 一番心配なのは子どもたちの心のケア。小学校のカウンセラー2人に加え、中高からも派遣してもらい、外部の力も借りる。ケアが必要な保護者も多いと思うので、学校として受けていきたい。

 子どもたちの命あっての教育。保護者会で提案いただいたことも考えながら、できうる限りを尽くして、子どもたちを守っていきたい。

 -男が襲い掛かってきた時の様子は。

 倭文教頭 男は何も話をするでもなく、叫び声を上げるでもなく、怒鳴り散らしてもおらず、無言だった。だから子どもたちも、気が付かない。男は後ろから切りつけてきて、子どもたちの視界に入らない。「キャー」とか「痛い」という叫び声で、振り向いたところを、また切りつけていった。大声を上げてやってきたならば、子どもたちも三々五々、逃げられたかもしれない。

 -容疑者と学校との関連は。

 斎藤理事長 心当たりはまったくない。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年5月30日