中1の考えた「アジアン給食」に最優秀賞 川崎市の献立コンクール 市長が絶賛「中華街の味」

安田栄治 (2020年1月21日付 東京新聞朝刊)
 中学1年の女子生徒がアジアの国々の料理を想像しながら考案した献立が、川崎市の本年度の中学校給食献立コンクールで最優秀賞となる市長賞に選ばれた。生徒が通学する市立犬蔵中学校(宮前区)で20日、その献立通りに作られた給食の試食が行われ、福田紀彦市長も参加。全校生徒が楽しみながらアジアをイメージした味に舌鼓を打った。
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小林さんが考案した献立の給食「アジアを旅する昼ごはん!」

ルーロー飯、ナムル…「アジアを旅する昼ごはん!」

 女子生徒は小林志麻さん(13)で、献立のテーマは「アジアを旅する昼ごはん!」。小林さんは「東京五輪・パラリンピックの開催を控え、遠くの国々ではなく、近くの国(や地域)の人たちがどんなごはんを食べているのか、どんな栄養があるのかを想像しながら口にしてほしい」という願いを込めて作成した。

 主食は台湾料理の一つ、ルーロー飯。煮込み豚肉を麦ごはんにかけた。おかずは韓国料理のナムルで、ホウレンソウ、ニンジン、モヤシをごま油や塩、鶏がらスープのもとなどで食べやすいように味付け。汁物は「アジアンスープ」と名付け、ショウガやレモン汁などを加えて独特な味付けとなっている。

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自身が考案した献立の給食を福田市長といっしょに食べる小林さん(右)=いずれも宮前区の犬蔵中学校で

大量調理にもぴったり  今月中に市立中で提供予定

 小林さんと並んで試食した福田市長は「ルーロー飯は中華街(横浜市)で食べた味と同じで給食で再現できるのかと驚いた。モヤシやニンジンも食べやすい味でこれなら子どもたちも残さずに食べられる。まさしくアジアを旅したようなイメージになり、1年生がこれを考えたことにも驚いた」と絶賛。

 同じクラスの女子生徒(13)も「給食では食べたことがない味。日本の料理とも違う。よく考えたと思う。中華街で本物を食べてみたい」と言葉を弾ませた。

 中学校給食献立コンクールは、生徒の食への理解を深めるとともに給食への関心を高めるために実施。本年度は市立中学校の在校生から1339点の応募があった。小林さんの献立は「普段はなかなか食べない外国料理をごはんに合う献立に考案し、大量調理に適した内容」と評価された。今月中に市立中学校全校の給食で小林さんの献立が提供される予定だ。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年1月21日

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