育児の悩み、1年後は笑い話に 「思春期コロシアム」高野優さんトークショー

(2018年月6日26日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 育児漫画家、高野優さんのトークショーが東京都千代田区の東京新聞(中日新聞東京本社)で開かれた。最新刊「思春期コロシアム 決戦のゴング開幕編」(東京新聞刊)の出版を記念したイベント。笑いあり涙ありと内容盛りだくさんの講演に、読者計約150人が聞き入った。
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その場で漫画を描きながら子育てについて話す高野優さん

思春期の長女は「ウザイ」「ムリ」だけでした

 大学生、短大生、高校生の娘3人の子育てに奮闘中の高野さん。最新刊は、子どもたちとの日々を漫画とエッセーで描いた本紙生活面の連載「思春期ブギ」(毎月1、3金曜日)を大幅加筆、再編集した。

 講演は16日、午前・午後の2回行われた。長女が小学4年のころに反抗期を迎えて以降、「いつまでたっても終わらない」娘たちの思春期・反抗期。その苦労話に笑いをまぶしながら、本人がその場で漫画を描き、大きな画面に映して説明する講演形式で進められた。

 思春期に「ウザイ」「ムリ」などの言葉しか発しない長女の漫画などを披露。口の悪さを心配し、少し年上の子どもを育てているママ友に相談すると、「懐かしいね、かわいいね。ウザイって言われているうちが花だよ。『メシ』『フロ』『カネ』しか言わなくなるから」と言われたオチで会場を沸かせた。

自分の時間、増えても「思ったほどすてきじゃない」

 イライラして家中をドスドスと大きな音を立てて歩くので「うるさい!」と怒っていたが、知人の臨床心理士から「私を見て、私に構って」という意味だと教わったエピソードも。

 子どもと同じ土俵でぶつかり、傷つけ合っていたと気付いた高野さん。子どもへの接し方を変えるため、「土俵から下りようと思った」と言う。来場者もうなずきながら聞いていた。

 生まれつき筋力が弱く、リハビリに通っていた次女や、強豪のサッカーチームで練習を続ける三女のことも紹介。高野さんは「下の子が高校生になり、自分の自由時間は増えたが、思い描いていたほどすてきな時間ではない」と指摘。子育ての「リング」に上がり続ける親たちには「子育てで大変な今が一番かっこいい、すてきな時ですよ、と言ってあげたい」と話した。

「おまえはそのままでいい」先生の言葉に救われた

 高野さんは自身の「思春期」にも言及。勉強も運動も秀でた姉と比べられ、親から怒鳴られてばかり。そんな時、陰で見守ってくれていた小学校の先生の「おまえはそのままでいい」との言葉に救われた。「出会った人には誠実に向き合おう。先生みたいな大人にならなければ」と決意したという。

講演後のサイン会で、ファンと交流する高野さん(左)

 会場からは、子育てに関する質問が続々。高野さんは「今の悩みのほとんどは1年後は笑い話。10年後は心温まるエピソードになる」「自分のことをないがしろにして、子どもを大事にできない」「子どもの悩みだったら子どもに悩ませよう」などとアドバイスしていた。

 最新刊「思春期コロシアム 決戦のゴング開幕編」の問い合わせは東京新聞出版・社会事業部=(電)03(6910)2527=へ。amazonの商品ページはこちら

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