コロナで困窮する育児世帯に食品を無料配布 豊島・新宿のフードパントリーに感謝の声 「レトルトなら子どもも調理できる」
中村真暁 (2020年3月17日付 東京新聞朝刊)
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、生活が苦しい子育て世帯に食品を無料で配る「フードパントリー」が14、15の両日、豊島と新宿区の計9会場であり260人が利用した。子どもが通う学校が休校中の利用者から、「仕事が休めず、レトルトなら子どもが一人でも食べられる」と感謝する声などが聞かれた。
「助かります」「勉強を見られず、困っている」
パントリーは、豊島区内の子育て支援団体などでつくる「TOSHIMA TABLE(トシマテーブル)」が、区や企業と連携し、就学援助受給世帯を対象に実施。感染を防ぐため、屋外や寺の境内などで行った。
14日は、区民ひろば南大塚(南大塚2)の玄関前で、レトルト食品や米、果物などを入れた袋が事前に予約した約30世帯に配られた。利用者は「助かります」などと言って受け取った。小学5年の娘を日中、自宅で過ごさせているシングルマザーの女性(44)からは「勉強を見られず、困っている」と不安の声も聞かれた。
日ごろのネットワークが柔軟な対応に
トシマテーブルの団体の一つ、NPO法人・豊島子どもWAKUWAKUネットワークによると、トシマテーブルは2年ほど前からパントリーを開いている。同ネットワークの栗林知絵子理事長(53)は「臨時休校が決まってから短期間で開催の調整ができた」と言い、災害時などは日ごろ培ってきた人と人とのネットワークが「柔軟で人に優しい対応につながる」と話した。
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