春名風花さんが中学生に「いじめ」語る 「学校に行かなくていい」は無責任 加害者にならないために

岩岡千景 (2019年10月9日付 東京新聞夕刊)
子育て世代がつながる

 いじめについて著作やSNSで発信している「はるかぜちゃん」こと俳優・声優の春名風花さん(18)が8日、東京都足立区立第一中学校で生徒約30人を前に講演した。「学校に行かなくていい」と被害者に向けられがちな言葉に疑問を投じ、加害者にならないために何ができるかを考え、学校に来られる環境をつくることが大切だと訴えた。

学校に行かないのはマイナスもある

 足立区立第一中学校では図書委員会が、編集者や大学生らをゲストに迎え、本に関する講座を開いてきた。身近にいじめに悩む子がいたのに、何もできなかった悔しさから発信しているという春名さんは、いじめをテーマにした絵本や児童書を紹介しながら生徒たちに語り掛けた。

 いじめに悩む子らに「逃げてもいい。学校へ行きたくない子は行かなくていいと思う」と寄り添いながら、「でも、学校に行かなくてもいい、とは第三者が言うには無責任な言葉」と春名さん。「不登校になったら誰も受け皿を用意してくれない。フリースクールに行くにも、家庭教師を頼むのにもお金がかかる。家で一人で勉強するのは難しく、成績が悪くなり進学や就職も拒まれてしまう」と、学校に行かないマイナス点を指摘した。

いじめた子の心の問題、大人は聞いて

 そのうえで、いじめの解決のために「いじめる側には、なぜいじめたくなったのか、心に抱える問題を大人が聞いてあげてほしい」と要望。生徒たちには、自分が正しいと思うことも押しつければいじめになる場合もあることなどを伝え、いじめる側にならないために対等な目線で相手の立場を想像し、感情と行動の間に「クッションを挟んで」などと助言した。

写真

中学生を前にいじめについて話す春名風花さん(右)=東京都足立区で

 生徒は、春名さんが先生ならいじめにどう対応するかと質問。春名さんは「いじめられた子は学校に残るべきで、いじめる子を遠ざけるためにどうできるかを考えると思う」と答えた。

 講演を聴いた3年の片岡真奈さん(15)は「マイナス面も考えると、学校に来なくていいと一概には言えない。考えをいろいろ変えさせてくれた」と話した。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年10月9日

あなたへのおすすめ

PageTopへ