16歳がコロナ感染から半年後も後遺症 全身のだるさと微熱「こんなにしんどいとは」

池田悌一 (2021年9月24日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
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新型コロナの後遺症に悩む高校2年生の野間さん(市川和宏撮影)

 新型コロナウイルスに感染後、後遺症に悩む人たちがいる。東京都文京区の都立高校2年、野間さん(16)は、感染から半年たった今も倦怠(けんたい)感や息切れが続き、学校に毎日通えない。「軽くみていた。こんなにしんどいとは…」。20歳未満の感染割合が増える中、同世代にも現実を知ってもらいたいとの思いで取材に応じてくれた。

ホテル療養 味覚と嗅覚が…

 感染対策はしていたはずだった。思い当たるのは通学の満員電車くらい。今年3月に突然発熱し、PCR検査で陽性が判明した。

 同居の家族は陰性で、ホテル療養をすることに。次第に味覚と嗅覚はなくなり、頭がふらふらして起き上がれないほど状態は悪化。療養生活は11日間に及んだ。

 だが、本当の苦しみは、ホテルを出た後に始まった。野間さんは、少しかすれた声で「全身のだるさが抜けなくて、食べては寝ての繰り返し。ちょっと動くだけで微熱が出てしまう。『自分は人と違うんじゃないか』と思い、外に出るのが怖くなった」と振り返る。

うつ状態に 登校は休み休み

 その間も、クラスメートたちは、学校生活を普段と変わらず送っている。「置いていかれちゃう」と焦りが募り、リハビリを兼ねて家の周りを歩いてみると、なぜか涙がこぼれ落ちた。後遺症外来では「うつ状態の可能性」と言われた。

 担任教諭の勧めで、スクールカウンセラーのカウンセリングを受けることを決め、6月から週1回の面談を重ねた。つらい思いを打ち明けるうちに、気持ちは少し楽に。いつしか味覚や嗅覚も戻っていた。

 2学期から登校できるようになったが、体のだるさや微熱は続いており、休み休みでしか通えない。当面の目標は、1週間続けて登校することだ。

「絶対に軽くみてほしくない」

 野間さんは陽性と分かった当初、「あ、かかっちゃったんだ。なんでだろう」と思った程度で、大きな動揺はなかったという。「10代はせいぜい軽症」と聞いていたからだ。まさか、つらい療養生活と、いつ終わるとも分からない後遺症が待っているとは夢にも思わなかった。

 野間さんは同世代にこう呼び掛ける。「最近はコロナに慣れちゃったのか、大人数で遊んだり会食したりする人もいる。でも絶対に軽くみてほしくない。かかった後も本当に大変ですから」

世田谷区調査で10代の3割「後遺症がある」 

 新型コロナの感染から回復した後も残る症状。厚生労働省が6月に公表した中間報告では、陽性判定から半年が経過した人の21%に疲労感・倦怠感、13%に息苦しさが残った。ほかに集中力低下や脱毛、嗅覚・味覚障害などが報告されている。東京都世田谷区は今月、「後遺症がある」と答えたのは30~50代が半数超、10代は3割とするアンケート結果(速報値)を発表している。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年9月24日

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