仮装の理由は「特別視しないでほしい」から 里親家庭の子どもたちが大臣に現状を訴えた

(2023年1月7日付 東京新聞朝刊)
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小倉将信こども政策担当相(左)に里親家庭の現状を訴える子どもたち=6日、東京都千代田区で

 虐待などで実の親と同居できず、里親家庭で暮らす子どもら7人が6日、小倉将信こども政策担当相と内閣府で面会し、「学校の授業で里親制度や里親家庭で育つ子の現状を取り上げて」と訴えた。小倉氏は「これからの日本社会で一番重要なのは多様性を認めること」と理解を示した。

「学校の授業でエピソードを伝えて」 

 面会したのは、里親や里子らでつくる一般社団法人「グローハッピー」(東京都中野区)が昨年開いた「こども会議」の参加者ら。会議には里子だけでなく里親の実子も加わり、計5回の会合で「学校の授業で若い世代に里親の知識やエピソードを伝えると、里親家庭の理解に効果的」という提案をまとめた。

 この日、子どもらはプライバシー保護のためにサングラスなどで仮装。「里親家庭で育った子どもが特別視されない日本になってほしい」「子どもの声を聞いて」などとつづったカードを小倉氏に手渡した。小倉氏は4月のこども家庭庁発足を念頭に「理解を広めるため、何ができるかさらに議論したい」と応じた。

 厚生労働省によると、保護者がいなかったり、虐待を受けたりして社会的な養護が必要な子どもは全国に約4万2000人いる。このうち里親家庭で暮らす子どもは2021年3月末時点で6019人。

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